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1996年度版
社 民党の地方組織の色分け

:新党推進派(民主党合流派) :社民党独自派   社会民主党ウェッ ブサイト  2003年時点での色分け  2005年当時の県連色分け

総選挙を社民党で戦うとし,新党の核となるのが社さであって新党の党首が土井というのが朝日新聞の
幹事長アンケートによる社民党独自派の典型的な形か。

96.5 朝 日新聞の新党に関する調査
96.10 総選挙状 況
96.12
選挙後の党大 会
県連幹事長会議
での発言


総選挙は
どう戦うのか
選挙前に
出来る?
新党の核と
なるのは?
新党の
党首は?


総選挙は
どう戦ったのか
【東北・北海道ブロック総評】
北海道以外は新党推進派ではなかった。
北海道
新党(先行し
て地域新党)

社さ地域新党

民主党で戦った
(比例北海道で社民無し)
新党推進派
青森
社民党
×


民主2 社民1,2

岩手
社民党
×
自社さ
村山
民主1(社) 社民1,2,4

秋田
社民党
×
社さ

社民2区

宮城
社民党
×
社さ

民主1(社),2,5(さ・社),6(社)
社民2,4,5区
単独派
山形
社民党
×
社さ

社民1区 新社2区
前進派
福島
社民党
×
社さ
土井

民主3(さ),5(社)区 社民1区
単独派
【関東・東京ブロック】
基本的に民主党へ移行したものの,神奈川では伊藤ら残留派が踏みとどまり,東京では保坂と常松で再建が計られた印象。
茨城
社民党
×


民主1(社),5(社)区
さきがけ6区 新社6区

栃木
新党
×
社・旧民社
横路
民主1(さ),2(社)区

群馬
社民党

地域政党

民主1,3(社),4(さ),5(社)区
新党推進派
埼玉
社民党




民主2(さ),3(社),4(社),5(さ),
7,8(社),9(さ),10(日)。 
社民6,7。 新社11。
単独派
東京
新党

社さ


民主1(さ),2(進),4(社),5,6(さ),
7,8(社),9(さ),10(さ),11(さ),
12(さ),13(社),14(社),15(進),16(さ),
17(さ),18(さ),19(さ),20,21,22(市),
23(社),24(さ),25。   さきがけ3。 
社民5,6,9,10,19,22。
新社4,5,7,11,12,20,22。

神奈川
社民党

社さ,鳩船
地域政党
土井

民主1(さ),2(社),3(さ),4(さ),5,
6(社),7,8,9(社),10,12,13,
14(社),15(社)。 社民1,8。
新社2,3,13。
前進派
千葉
新党

社さ,地域政党
土井
民主1,2(市),3(さ),4,5(さ),
6(さ),7(社),8(社),9(さ),12
新社1

山梨
新党

地域政党
社さ,鳩船

民主1(社)区
新党推進派
【北陸信越ブロック】
社民党の新党推進派が中心に民主党をつくった印象のあるブロック。
新潟
社民党
×
社さ

民主2(社),4(社)区 社民5区
中 間派
富山
社民党
×
地域政党

民主1(社)
中 間派
石川
新党(先行し
て地域新党)

社さ・鳩船
地域政党

民主1,3区(いずれも社)

福井
新党

鳩船・
地域政党

民主1,3(社)区

長野


社さ・鳩船

さきがけ1,3区 社民2区

【東海ブロック】 静岡以外は新党へ移行。
岐阜
新党

社さ

民主1(社),5(進)区

愛知
新党(先行し
て地域新党)
×
地域政党
鳩山
民主1(社),2,3(さ),4(社),5(社),
6(社),7(社),9(社),10(社),14。
単独派(分裂しこり)
静岡
新党

社さ・地域政党

民主1(市),6区
社民5,7区
新党推進派
三重
新党
×
地域政党
横路
民主2(社)区

【近畿ブロック】  山内※:沖縄県読谷村村長(06知事選で下地と野党統一候補を最後まで争う。反基地党争で実績)
近畿ブロックは一致して新党へ移行を確認。兵庫県連の一部が単独で比例立候補を決定。他の県連は非難。
滋賀
新党

社さ

民主1(社)区
さきがけ2,3区

京都
新党
×
社・旧民社

民主1(さ),2(さ),6区
新社6区
前進派
大阪
新党(先行し
て地域新党)
×
社さ

民主5(社),6(進),7(さ),8(社),
9(さ),10(社),13(さ),16(社)。
新党推進派
兵庫
新党(先行し
て地域新党)

鳩船,地域政党
社,旧民社
土井

民主4,6(さ),8(社),9(さ),11(市)。
社民7。民改連3,5。
さきがけ2,10。
新社1,3,8,10。
新党推進派
奈良
新党
×
地域政党
山内※
民主1,2,3(社),4(社)区
中間派
和歌山
新党



旧社会系の擁立無し

【中国四国ブロック】
鳥取


社さ
土井
社民1区
新社1区

島根
社民党
×
社さ


民主1(社)区
さきがけ2区
社民3区

岡山
新党
×
鳩船
鳩山
民主党で戦う。
1,3,4区で新進,
2,5区で民主が擁立
単独派(分裂しこり)
広島
社民党
×



1,2,3で社民
1〜7で新社会
1(社),5(社)で民主
1,3,6,7区で新進

山口
新党(先行し
て地域新党)

地域政党

民主:2区(社)擁立 
社民:擁立無し

徳島
新党(先行し
て地域新党)

地域政党
横路
民主:1区(社)立候補
新社:2区立候補

香川
社民党
×
社さ
土井
民主1区(さ)
社民1,3区

愛媛
社民党

社さ
土井
新社:1区
社民:2,3区

高知
新党(先行し
て地域新党)
×
地域政党

民主:1区(社)
(選挙区民主,比例社民)
新社:2区
中間派
【九州・沖縄】 九州社会党の伝統を引き継ぎ 多くが残留した。
福岡
社民党
×

土井
社民11区
民主1(社),7(社),8(社)区
さきがけ9区
中間派
佐賀
社民党
×


社民1区
単独派
長崎
社民党


村山
民主1(社),4(社)区
中間派
熊本
新党

社さ
村山
民主1区(社)
さきがけ4区

大分
社民党
×
社さ
村山
社民1,4区

宮崎
新党

地域政党
村山
社民1区

鹿児島
新党


鳩山・船田
赤松・横路
民主1(さ)区
社民4区
前進派
沖縄
×


土井
さきがけ1,2区
社民3区
単独派



=資料=
社民党のウェブサイトには党大会の質疑が載っていて 非常に良い。

1996年  社会民主党 都道府県連合幹事長会議
  (96.12.6)
  新党推進派⇒民主党へ移行 中間派⇒民主との間で協力関係模索 社民党単独派⇒民主との間は険悪

鈴木泰行(北海道)
 新党問題での動揺が選挙の敗因だ。党大会決定を常幹だけで変更したのはおかしい。「新しい政治勢力の結集」の方針、「移行期の政党」との規定は捨てたの か。道連合は民主党北海道の旗揚げをめざす。今後、全国連合常幹の指導は必要ない。 

大前英世(大阪)
 阪府連合は民主党一本で戦った。全国連合が、近畿の比例に社民党の候補二人を府連合に相談もなく公認した。これはなぜか。また「社民党は 移行期の政党」と自ら位置付けながら、なぜ新党に移行しなかったのか。全国連合には前進の姿勢がみじんも感じられない。   

樋口精一(山梨)
 率直に言って壊滅的な敗北だ。その反省は一体、どうなっているのか。山梨連合は新党準備室を設けて専従を置き、また、新党結成推進労組会議も結成 して新党による勢力の拡大をめざしてきた。敗北の原因は、ここにある。真摯に反省し、明日の方向を示して欲しい。 

石塚精一(兵庫)
 この選挙制度のなか、支持率ひとケタの政党が単独で勝てるはずがない。勝つためには連合が必要だ。兵庫では党員の九割までが労組員。離党 問題は緊急かつ深刻な問題だ。大敗北を喫して社民党は、だれも責任をとる者がいない。大きな怒りを感じる。 

寺田伊勢男(静岡)
 いくつかの労組で離党の動きがある。来年にかけて労働界が、どう組織決定をするかで状況が決まる。党の地方組織の執行機能停止と解体が始まる恐れがあ る。第三極結集の方針は間違っていない。労組との認識の溝を埋め、関係正常化に全力を。

手嶋秀昭(福岡)
 民主党とは労働者という共通の支持基盤がある。いまのままでは参院選は戦えない。将来的な結集をめざし、共同闘争の模索を。組織整備については、 政党が違うのだから、感情的対立を避けつつきちんとすべき。選挙制度改革への方向性を示せ。 

西村伸一郎(高知)
 小選挙区も比例区も民主党で戦った。労組の動きにもよるが、多くの議員や党員が民主党へ移る可能性が高い。ただ社民党の旗を守りたいという議員や党員も いる。なんとか仲良く運動ができるよう着地点を探っている。社民党は「移行期の政党」とした部分は訂正しておくべきだ。 

城明(奈良)←
 私たちは、新党づくりを決めた党大会の決定に殉じたという立場。社民党と民主党の連携を考えている。従って中央の指導はフライングや超え たものにならないようにしてもらいたい。  

森安勝(長崎)
 選挙区は民主党、比例区は社民党でやったが、社民党の組織をしっかり守っていくことは意思統一している。みんなで議論し決めるという党内 民主主義を保障してほしい。そのためにも年内に党大会を開き、討議させてほしい。 

小川晃(富山)→
 選挙後は社民党を残すことを前提に、苦悩しながら民主党で戦った。幹事長報告は基本的に支持するが、もっと大衆運動を展開すること、ブロック討論会など を開くことを考えてほしい。また、労組との友好関係、民主党との定期協議などにも努力すべきだ。 

田鹿義男(新潟)→
 新潟県連合は、総選挙で社民、民主、無所属など四つの形態の選挙に関わった。現在、社民党の再生・強化のための組織・運動の検討と、社民・リベラ ルの「共同の家づくり」をめざした構想を検討している。各県の組織整備とともに、ブロック機能の強化も考える必要がある。 

沖田捷夫(宮城)
 党大会を年内に開催し、全党の意思統一を。社民主義の党として他党との違いを鮮明 に。政策実現への努力の過程を見えるようにせよ。労組とは政策課題と運動で一緒に歩めるように指針を示せ。ブロックの位置付けを重視した組 織方針が必要だ。 

小曵光男(岡山)
 社民党に籍を置きながら、民主党に心を奪われている者が党の議席上積みを妨げた。社民の運動を認めない者は党に残るべきではない。組織は 党にとって命。党員再登録も含め、適用は柔軟にしつつ、厳格な組織整備方針を持つべきだ。 

市川博美(埼玉)
 全ブロックで比例候補者を立てるべきだった。民主党の立場から総括するのは三百五十五万の支持を無視すること。地域では党員、支持者がが んばっている。厚生省疑惑を、福祉、人権の社民主義の立場からしっかり告発し、大衆行動を強めよ。 

柴田久寛(佐賀)
 選挙の結果は敗れたが、社民党でがんばっていこうという新たな気持ちが生まれた。本来ひとつにまとまるべき勢力が二つ、三つに分かれれ ば、勢力が低下するのは当たり前だ。いまの段階では、お互いを認め合い、それぞれにがんばっていかざるを得ない。   
平良長政(沖縄)
 沖縄は、いまも米軍基地問題に揺れている。継続的、恒常的な勢力がなければ、反戦運動を闘うことができない。働く人びと、障害者、日本の平和、人権、福 祉、環境を考えるとき、日本に社民主義の政党は必要。存在価値は十分にある。社民主義が輝くのは、これからだ。 

押部栄哉(福島)
 大衆のなかにこそ党再生の基盤がある。労働運動強化のなかから労組との関係の再構築を。新「ビジョン」を早期に策定し、年内大会で決定す べきだ。いま、社民党が何を考えているのか、党員、国民に鮮明にアピールしなければならない。

■小原宣良(岩手)

消費税率引き上げ、コメ輸入、小選挙区制導入、いずれも避けて通れない課題であり、党は責任を持って対応しなければならない。税制改革 特別委員会では、党の主張を前面に出してがんばれ。生産者米価の一・一%引き下げに際しての党の対応は。


社会民主党第2回臨時党大会(96年12月22日)
中央本部の九・一二見解…民主党へ分党方式で合流を認める  九・一 八見解…社民党が新党断念。社民で戦う。

新党推進派
中間派
独自派

角 田義一(群馬)
新党 をつくるということは、何回も何回もこの党大会で議論をし、決定をされてきたこ とでして、そのためにわれわれが地域でどれほど苦悩してきたか。そして民主党と いうものができました。たしかにわれわれが考えた理想の新しい党ではなかったか もしれない。しかし、そこに私どもの多くの同志・仲間が行っているのでありまし て、この方々に対して「おまえたちは裏切り者である」「分党主義である。けしか らん」、こういうレッテルを張ることは厳に戒めなければならないと思っておりま す。

  群馬の地におきましては、党の決定に忠実に従って、いろいろ苦労はありました が、「民主ステージ群馬」をつくり、さきがけの仲間とわれわれが個人参加で、将 来の新党をめざす組織をつくりました。そういうなかで、九月一二日の決定に基づ いて、私どもは党員・党友を含めた四人を民主党公認、社民党推薦という形で選挙 区も比例区も戦いました。私は決して社民党に対する反逆者ではなかったと思って おります。

  群馬では民主党に投票された方が一五万二〇〇〇人です。社民党に投票された方 が四万七〇〇〇です。新社会党さんも一万人おります。日本で一番保守の強い群馬 で、これだけの票をいただいた。私は群馬県連合を代表する者として、この三つに 分かれた勢力を、将来どういうふうに融合していくのか、この戦略に立って頑張っ ていかなければならんと思っているのであります。

  群馬の地においておそらく民主党ができると思います。それをつくるのに社会民 主主義者がそれなりの貢献をすると思うのです。歴史の 大きな流れのなかで、私は 社会民主主義を奉じ護憲の魂において人後に落ちるものではありませんけれども、 その社会民主主義者が、いろいろな不幸な状況のなかで、どうしても社民の旗を守っていきたいという人と、民主党に行きたいという人がいるわけで、そこをど の ようにちょうつがいをつくるのかということが大事だ。私どもは、仮称ですが、群馬社会民主主義研究会、あるいは同志会を各地につくって、「いざ鎌倉」とい うと きにはいつでも再結集をして団結できる素地だけはちゃんと残していきたいと思っ ています。

 したがって、中央本部におかれては、いかなる理由があっても敵対関係にわれわ れ同志が陥ることのないように指導をしていただかなければならんということをあ えて申し上げ、幹事長のご見解を賜りたいと思うのであります。
近 藤正道(新潟)
今度の総選挙のなかで新潟県の社民党に寄せられた票 は、昨年の参議院の社会民主に寄せられた票が、今回の社民、民主、新社会、この 三つの合計票とほぼ同じだということは、私たちこれからいろいろなことを考える ときに一つの大きな参考になるのではないかと思っているわ けです。

 私たちは社民党新潟の再建、社民党の再建のために全力を挙げていかなければな らない。憲 法の旗を高く掲げて、愛と自然と自治と平和、このことを私たちの当面の合い言 葉、目標にして頑張ろうと誓ってやってきたわけでございます。これからもこの憲 法の自立市民の立場を鮮明にしながら、新潟の社民党、なんとしても再建・再生を させていこうと考えているところです。

次は、新しい多数派の形成でございます。これは新潟でも大きな議論になってお ります。新潟の社会党の歴史は、まさに党員の闘いであると同時に、党の周りで一 緒に私たちと頑張ってきた労働組合あるいは日本農民組合、そういう人たちとのブ ロックでの一つの成果であったことは紛れもない事実です。いま民主党が地域から またできてくる、あるいは労働組合の大きなところが民主基軸という方向を打ち出 すなかで、どう労働組合と私たちのブロックを相互の自立した関係をきちっと維持 しながら守っていくのかは、きわめて大きな課題だと思っています。新潟の労組会 議、もとの県評系の労働組合でつくっている労組会議は、当面の間は、中央はとも あれ、新潟では社民、民主、両方との友好的な関係を維持していきたい、こういう 方針をついこの間まとめました。大局的な視点に立って、多 数派形成という観点に 立って、労働組合との関係をどうつくり上げていくのか。中央のほうからも先ほど お話がありましたけれども、さらに踏み込んだ具体的なイメージをお聞かせをいた だきたい。
林 鏡治(愛知)=なかなか名演説だと思う(Byとは)
昭和二八年六月に参議院の選挙があり、全日通労働組合の委員長の大倉せいじ さん が参議院に当選されました。その秘書として私、この三宅坂に五年間おったわけで す。「歴史は繰り返す」と申しますが、四十数年間たってここへ参りまして、きょ うは土井党首から血湧き肉踊る話を聞きまして、寿命が三〇年ぐらい若返ったんで はなかろうかと、こういう気概に燃えている次第でございます。

 「愛知は新党の推進県連だ」と新聞紙上に出ておりますが、これはまったくのウ ソで、一部国会議員の野心と功名心のために、またそういう男を県連の代表にした ことによって、今日の事態を招いたということが真実です。(拍手)それが証拠 に、いま手をたたいておりますのが愛知の代議員の六名ですから、間違いございま せん。

  愛知は比例区は民主党、そして選挙区はだれもいない。なぜだれもいないかとい うと、「民主でやらないと労働組合は推薦しませんよ」という、このおどしに乗っ てみんな民主に行っちゃった。これが現実でございます。社民も労働組合が、三三 単組が「推薦します」と言えば、全員社民で出ていた。そういうことをはたして中 央がご存じかどうか。ご存じだと思うけれども、なぜそのような努力をしなかった か、非常に残念です。

篠原正憲(香川)
土井党首の決意を込めたごあいさつをお聞きをし、そのごあいさつの趣旨どおり、 弱小県ではありますが香川の地で、党の再建のために全力を挙げて闘わなければい けないとあらためて思いつつ、二、三点意見やら質問をさせていただきます。

  いまわが党にとっての緊急な課題、最大の課題が、社会民主党の再建であること は申し上げるまでもないことでありますが、そういう観点から考えたときに、いま の群馬の方とは若干見解を異にするのですが、民主党との関係をどういうふうに位 置づけるのかについて、幹事長報告について 疑問がある。幹事長報告には「競合し 合う関係にはあるけれども、敵対する政治勢力ではない」と書いてあります。私も 総論的には理解ができます。今後の各種選挙闘争などで共通 の候補者を推薦して戦 うことはありましょうし、また国会内の闘いで一致する政策については共同して闘 うことは当然ながらあると思うのですが、それぞれの地方で党を再建するという観 点に立ったときに、やっぱり敵対関係にならざるを得ないのではないか。早い話が 党員の取り合いにもなるわけでして、競合関係で仲よしクラブでいこうなんて言っ ていると、切り崩されてしまう。やっぱり党再建という緊急の課題を考えたときに は、敵対関係やむを得んのではないか。その点についてご見解を賜りたい。

  二つ目に、いま群馬の方からもお話がありました労組との関係であります。いまわが党の党員、香川に限らず全国的にもそうではないかと思うが、党員の 大半がいわゆる労組党員です。そうした方々を中心にしながら、これからの活動の なかで党を再建をしていくという観点に立つときに、やっぱり労組との関係、労組 が民主党一辺倒の形はなんとしても避けなければならない。少なくとも並列的な関 係に全国的な単産が立っていただくように、働きかけをさらに強化をしていただき たい。

福島捷美(岡山)
さきの衆議院選挙と前後して、わが社民党は全国的に、党を離党し民主党に走る 者、また離党はしたが、民主党に期待が持てずそのまま宙ぶらりんでいる人、そし てきょうお集まりのみな様のように土井党首の下に結集し、党の再建のために毎日 ご努力されている人、に三分されると思います。岡山県の約六〇〇人の党員もほぼ その方向にあると思います。

 ところで、岡山県で党再建を担う私たちが、どうしても我慢できないことが二、 三ありますので、それを報告したいと思います。

  その第一は、衆議院選挙の前日、つまり一〇月七日、党県連合常任幹事会で突 如、比例代表選挙は党全国連合の総選挙方針に反し、民主党で戦う、という誤った 道をとることを強行したのです。しかも、その党県連合常任幹事会に全国連合の選 挙方針案を配布せず、つまり全国連合の方針を隠して会議を開いたのであります。

  しかし、党を愛する同志によってそうしたやり方を厳しく指摘し正したのであり ます。当然私たちはその誤った方針に反しました。本日、国会議員として代議員と して出席しております私どもの一井党県連代表をはじめとする民主党を志向する者 は、「時間がない」という理屈をつけて、まともな論議もせず、わずかな時間で採 決を強行したのであります。これには賛成者のなかの党員歴の古い役員ですら、賛 成なり弁明の発言の機会が十分に保証されないことに強い不満を漏らしておりまし た。

 自分の党にブロック比例候補者がいるのに、なぜに他党の候補者を応援しなけれ ばならないのでしょうか。私は党歴三〇年以上になりますが、今日まで日本の歴史 上でこのような理不尽なことは経験したことがありません。そして選挙後も「民主 党を応援したのは正しかった」と、選挙総括なるものを県連合常任委員会に提案するありさまでした。

=前進派(まあ社民党で頑張っていこうやと云 う印象)=
 西 田輝雄(京都)
本日この大会であらためて土井党首が承認されたことを心から祝福したいと思いま す。選挙直前に土井さんが党首に就任されたことを聞きまして、あらためて社会民 主党で腰を据えて京都でも闘いたいと思った一人であります。
  社会党が日本で歴史的役割を果たしてきた、そしてもし滅びるとするならば見 事に滅びなければならない。当時執行委員のみなさん方に申し上げたことがあると 思いますが、その見事な滅び方がない以上は、再生はない。いま役割の第一段階を 終えて、新たに政界で大きな運動を進めていこうというときには、ここでお互いが お互いを誹謗したり批判したりしている意味はあまり生まれてこないのではないか と思って聞いておりました。
  ここに表題があり、「前へ進もう! 絆・連帯・新たな結集」、そのために集まっ てきたと私は思っております。その地域地域、ブロック、あるいはそれぞれの所属 されておるところにおいて、条件の違い、環境の違いが多々あるわけですから、し たがって人の考え、思いにも耳を傾けて、尊重し合いながら運動を続けていかなく てはならない。それを根底に置いて討論をしなくてはならない。
  「きれいごとを言うな」と言う方もあるかもしれません。しかし、きれいごとを 求めなくて新しい世の中をだれが考えるのですか。考えるために、きれいな社会を つくるために、私たちは連帯をし絆を培っていくわけです。

伊藤繁次郎(山形)
 一〇月に実施をされました衆議院選挙についてでありますが、私は入党してから三五年を過ぎました。社会党の国政選挙や地方選挙などではみなさんと一緒に なって 戦ってきましたが、今回ほどやりにくい選挙はなかったと思います。中央が「社会民主党で戦うぞ」とおろしたのが九月段階でありますか。しかも初めての小選 挙区制でありました。さらにまた街角では、あるいは駅前あたりで新社会党や民主党に 脱党した者たちからの誹謗・悪口を受けながらの戦いでありました。
 でありますが、全国的には一五議席の当選と、比例区では先ほど言われましたよう に三五五万票を獲得することができたのであります。これは、戦後五一年間にわ たって平和を守り、勤労者大衆の生活と福祉向上のために闘ってきた中央拠点を守 る、この闘いの団結の力だと思うのであります。

小宮邦生(鹿児島)
 衆議院選挙を戦ってまいりましたけれども、中央本部が九・一二見解から九・一 八見解に変えた。あのような方針転換はまったくいただけないということをまず申 し上げておきたいと思います。私たちは今度新しい社民党が出発する場合には、本 当に社民党らしく最初から同じ方向で、そして早く準備ができるような、そんな戦 いがつくれるような組織にしていただきたいと考えているわけです。

  鹿児島も一人しか社民党を立てることができませんでした。第四区に浜田健一 さんを立てて戦ったわけですが、公示の三日前に初めて選挙対策会議ができたとい うような状況でありました。一二日に土井党首が応援に訪れていただきまして、そ れから土井党首の「ゼロからの出発」、そして土井五項目、そういった形で党員が 立ち上がったわけであります。それまでは一カ月に五名とか一〇名とか離党者が出 てきておりまして、私たちは前途を本当に心配をいたしました。しかし、土井党首 がおいでになって、その離党者の数がとまったわけでございまして、それから一生 懸命、選挙闘争に全力を挙げることができたのであります。どうか伊藤幹事長、先 ほどの土井党首のごあいさつを、新しいビジョンをつくるときには基本に据えてつ くっていただきたい。

今井健夫(神奈川)
  大変厳しい選挙であったことも事実であります。しかし、考えてみますと、昨年の参議院選挙のときに、離党した、大変みなさん 方にもご迷惑をかけた斎藤勁の選挙で一生懸命やって三七万。そして伊藤茂を当選 させた。そしてなおかつ三県で取った比例代表が二六万。たった一〇万の差であり ます。結党以来最も厳しいこの戦いで、わずか一〇万の差で比例選挙の二六万をた たき出しました。そういう意味からすると、もう一度振り返りながら、この戦いの なかでさらに前進する一つの大きな糧を得たのではないかなという感じを持ってい ます。