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09総選挙毎日新聞輿論調査結果(09/08/22朝刊)
= 目 次 =
全体北海道北海道(比)青森
(地域版)
岩手秋田宮城山形福島
(地域版)
東北茨城栃木
群馬埼玉北関東東京東京(比)千葉神奈川山梨
(地域版)
南関東新潟富山石川
福井
(地域版)
長野
(地域版)
北陸信越岐阜
(地域版)
静岡愛知三重
(地域版)
東海滋賀京都大阪兵庫
奈良和歌山近畿鳥取
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島根
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衆院選:民主320議席超す勢い 本社世論調査

 http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822k0000m010148000c.html


党派別推定当選者数

  毎日新聞は第45回衆院選(定数480=小選挙区300、比例代表180)が30日に投開票されるのを前に、公示翌日の19日から21日にかけて特別世論 調査を実施し、その結果をもとに全国の取材網を通じて選挙情勢を探った。民主党は271人を擁立した小選挙区の大半で優位に戦いを進め、比例代表と合わせ て320議席を超す勢い。小選挙区の当選者数によっては、比例代表での復活も含め候補者全員の当選も視野に入る。05年衆院選で大勝した自民党は小選挙 区、比例代表とも振るわず、100議席を割り込む可能性もある。

 小選挙区で約4割、比例代表で約2割の人が投票態度を明らかにしておらず、情勢が流動することもある。

 民主党は北海道、岩手、新潟、福井、山梨、長野、愛知、滋賀、奈良、和歌山、長崎の11道県ですべての小選挙区を制する勢いを見せ、230議席以上をうかがう。比例代表では全11ブロックで「第1党」となり90議席台を確保する勢い。

 民主党は衆院選後、社民、国民新両党と連立政権を組む方針を示しているが、衆院の3分の2(320議席)以上を占める大勝となれば、提出法案が参院で否決されても単独で再議決が可能となる。

 小選挙区と比例の推定当選者数の上限を合計すると、公認候補者数330人(小選挙区271人、比例単独59人)を超える計算となる。小選挙区候補の大半が当選し、比例の獲得議席枠に対して比例名簿の立候補者数が不足するケースが想定される。

 そうなれば、他党の次点候補に議席が割り振られる。05年衆院選の東京ブロックで自民党が社民党に1議席譲った実例がある。

  自民党は、05年選挙で23勝1敗だった東京でも優勢なのは3選挙区にとどまる。保守地盤の強い茨城、群馬などでも大物前職が民主党候補にリードを許して いる。小選挙区は、前回の219議席から大幅に減らし、60議席台も厳しい情勢。比例代表も50議席を割り込む可能性が出ている。

 公明党は最重点区の東京12区や兵庫8区で接戦を展開しているが、残る6選挙区では伸び悩んでいる。比例代表と合わせ、公示前の31議席を維持するのは難しい情勢だ。

 共産党は比例代表で公示前の9議席を確保しそう。社民党は小選挙区と比例代表を合わせ、公示前の7議席を維持できるか微妙だ。

毎日新聞 2009年8月22日 2時30分(最終更新 8月22日 3時49分)


<北海道>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・北海道
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010136000c.html

 ◇民主、全区独占の勢い

 1区は横路氏がリード。民主支持層の約8割を固めたほか、「新党大地票」や社民支持層の半数以上、自公支持層の一部も取り込んだ。長谷川氏は自公支持層の半数程度しか固めていない。同年代の30代と40代の支持も横路氏を下回る。松井氏は支持拡大を目指す。

  2区は三井氏が幅広い年代から支持を集めて優位に立つ。民主支持層をほぼ固めたほか、年金や福祉政策を重視する有権者の支持も得ている。吉川氏は自民支持 層の約8割を固めたが、公明支持層に浸透できていない。岡氏は共産支持層をまとめ、本田氏は若年層への支持拡大を狙う。

 3区は荒井氏がリードを広げる。民主支持層の約9割を固め無党派層の3割強を獲得。追う石崎氏は自民支持層の6割強、公明支持層の約7割を固めたが、無党派層への浸透が進んでいない。

 4区は鉢呂氏が優位。共産、社民支持層にも浸透し、公明支持層にも食い込む。宮本氏は巻き返しを図る。

 ◇小林氏追う町村氏--5区

 5区は小林氏がリード。30代以上の幅広い年代で支持を拡大。民主のほか共産や社民支持層も手堅くまとめ、無党派層にも浸透している。追う町村氏は自民支持層の約7割に加え公明支持層の約9割を固めたが、無党派層の掘り起こしが課題。

 6区は佐々木氏が優位な戦いを進める。町村部で大きく支持を得ているうえ、都市部にも浸透。高齢者の支持も集めた。今津氏は自公支持層をまとめたが、無党派層への浸透が課題。大票田・旭川で巻き返しを狙う。荻生氏は支持拡大を目指す。

 7区は仲野氏が優位に立つ。民主支持層に加え、「新党大地票」もほぼ固めた。町村部でも市部に劣らない浸透を見せている。伊東氏は自民支持層の約7割を固め、無党派層では3割強を得て仲野氏をやや上回る。公明支持層は伊東氏、仲野氏に割れている。

 8区は逢坂氏が優勢。市部と町村部に広く浸透している。福島氏と佐藤氏は保守分裂が響いている。

 9区は鳩山氏が高い知名度を生かしてリード。川畑氏は自民支持層を固めた。佐藤氏は支持拡大を図る。

 10区は小平氏が町村部を中心に幅広く支持を集めてリード。飯島氏は前回分裂した保守候補が一本化されたものの、公明票の取りまとめに課題が残る。

 ◇支持伸びぬ中川昭氏--11区

 11区は石川氏が優位な戦いを進める。民主支持層の約9割を固め、自民支持層からも1割強が流れている。無党派層の約3割にも浸透。30代以上の各年代にも支持を広げる。

 中川氏は公明支持層のほとんどを獲得したが、自民支持層は約7割を固めるにとどまる。町村部の支持も2割程度と伸びていない。渡辺氏は共産支持層の約9割を固めた。

  12区は松木氏が優勢。民主支持層の約7割、「新党大地票」の大半を固めた。武部氏は自公支持層の約8割を固めたが、市部と町村部でも松木氏に差をつけら れている。候補擁立を見送った共産支持層の半数は松木氏に流れている。ただ、約2割を占める無党派層の両氏に対する評価は割れている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<比例・北海道ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・北海道
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010140000c.html
 (定数8)

 ◇幸福
佐藤直史 51 新
小林智雄 45 新

 ◇公明
稲津久  51 新
武田久之 45 新

 ◇大地
鈴木宗男     61(7)前
八代英太     72(3)元
浅野貴博     31   新
HANAジュンコ 50   新

 ◇自民
穴田貴洋 33 新
沼沢真也 32 新
上地史隆 29 新

 ◇共産
宮内聡 46 新

 ◇本質
佐野秀光 38 新
本藤昭子 67 新

 ◇社民
山口たか 59 新

 ◇民主
山崎摩耶 62 新
山岡達丸 30 新
工藤仁美 54 新
関藤政則 59 新

 ◇民主5議席視野
 民主は支持層の約8割を固めた。これまで苦手としてきた町村部でも約4割の支持を集めており、過去最高の5議席をうかがう勢い。
 自民は市部、町村部ともに民主に大きく差をつけられ、前回の3議席の維持は困難な情勢。1議席に転落する可能性もある。
 民主と選挙協力する大地と、支持基盤が強固な公明は前回の1議席の維持を図る。
 03年以降議席を失っている共産、社民は民主の躍進に埋没気味で、議席回復は厳しい情勢だ。



<青森県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・青森
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010142000c.html
 ◇横山氏を追う津島淳氏--1区

 03、05年と全選挙区の議席を独占してきた自民を民主が次々と覆す展開だ。

  1区は、横山氏が優勢。民主支持層の8割近くを固めたほか、「小沢流」で郡部から固める戦術が奏功し、自民支持層の多かった町村部で5割の支持を得てい る。津島氏は父で自民前職の雄二氏(79)の後継候補だが、党本部が公認しなかった影響からか、自民支持層の7割に届いていない。升田、渡辺、吉俣3氏は 伸び悩んでいる。

 2区は、江渡氏を中野渡氏が追う展開。江渡氏は自民支持層の8割弱、公明支持層の約8割を固めた。だが全体の約3分の1が無党派層とみられ、うち9割以上が投票先を決めておらず、情勢に大きく影響する可能性もある。

 3区は、田名部氏に追い風が吹いて優位な戦い。民主支持層の8割以上を固め、市区部、町村部ともに浸透している。大島氏は女性の支持が田名部氏より多く、逆風の中で追う展開となっている。

 4区は、津島氏が木村氏をリード。津島氏は民主支持層の8割以上を固め、従来自民の地盤の町村部にも食い込んでいる。木村氏は自民支持層の9割を固め、若い層へも浸透しているが、50、60代からの支持がいま一つ鈍い。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


’09衆院選:情勢調査(その1) 民主、3選挙区で優位に /青森
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20090822ddlk02010076000c.html
 ◇江渡氏、わずかに先行--2区

  与野党が「政権選択」をかけてぶつかる第45回衆院選の投開票(30日)まであと8日となった。毎日新聞は19~21日の3日間、全国の有権者を対象に電 話による特別世論調査を行い、支局の取材結果を加味して序盤の選挙情勢を分析した。1区は民主前職の横山北斗氏が優勢で、2区は自民前職の江渡聡徳氏を民 主新人の中野渡詔子氏が追う展開。前職同士による4度目の対決となる3区は、民主前職の田名部匡代氏が優位に戦いを進め、自民前職の大島理森氏が逆風のな かで追う展開となっている。4区は、民主元職の津島恭一氏が自民前職の木村太郎氏を一歩リード。過去2回、県内全小選挙区の議席を独占してきた自民を民主 が相次いで追い抜く展開になっている。ただ、態度を決めていない有権者がいずれの選挙区も多数おり、今後の戦い方次第で情勢が変化することもありそうだ。 【衆院選取材班】

 ◇1区

 横山氏が民主支持層の8割を固めて優位な戦いを進めている。横山氏は共産支持層の3割、公明 支持層の2割にも浸透。「小沢流」で郡部から固める戦術で町村部に食い込んでおり、自民支持層の多かった町村部は4割強を固めたほか、市区部でも4割に浸 透している。男性の5割も固めた。

 自民党本部の公認を得られなかった津島氏は、自民層の7割を固めた。公明党本部の推薦を得たものの、公明支持層の4割しか固めておらず、組織固めを図っている段階だ。70代以上の支持者は横山氏より多く、外交・安全保障を争点とする有権者の支持を集めている。

 「保守本流」と「地元出身」を訴える升田氏は公明や共産支持層の一部に浸透。自営業の3割近くを固めており、都市部でのさらなる知名度アップを図っている。

 渡辺氏は社民支持層を固めており、比例票の拡大と併せて浸透を図っている。吉俣氏は共産支持層の4割を得ているにとどまり、組織票の上積みを狙う。

 無党派層の2割は横山氏と津島氏を支持しているが、うち4割近くが態度を決めかねている。今後は市区部を中心に、こうした有権者の取り込みも鍵になりそうだ。
 ◇2区

 4選を目指す江渡氏がわずかにリードしているが、中野渡氏が激しく追い上げている。

 江渡氏は自民と公明の支持層のいずれも8割をまとめ、民主支持層にも食い込んでいる。また男性から4割、女性から3割の支持を得ている。30代、50代の支持が高いが、40、60代は中野渡氏が高くなっている。

 中野渡氏は民主支持層の7割強を固め、無党派層からも2割の支持を得ている。年代別では20代から6割の高い支持を得ている。40代は3割強が一定の支持をしている。熊谷氏は無党派層への浸透を図っている。

 一方、無党派層の5割は態度を決めておらず、今後、有権者の取り込みが激化しそうだ。
 ◇3区

 田名部氏が優位に立ち、大島氏が追い上げる展開。約3割を占める無党派層の6割が投票先を決めておらず、無党派層の動向が今後の鍵を握りそうだ。

 田名部氏は民主支持層の8割以上を固めたほか、今回、候補者擁立を見送った共産や社民など他の野党支持層にも浸透。大島氏も自民支持層の約9割と公明支持層の7割を固めた。

 職業別では、経営者や管理職の8割弱が田名部氏を支持。農林漁業者も、田名部氏が8割を固めたのに対し、大島氏は2割弱にとどまっている。

 市郡別でも、これまで大島氏が手堅く票をまとめてきた町村部で田名部氏がリード。長く自民を支持してきた組織基盤が揺らいでいることがうかがえる。

 一方、女性議員としての視点もアピールする田名部氏だが、女性の支持は今一つ。50代以上の女性は大島氏支持を鮮明にしている。ただ、男性では田名部氏が幅広い年代から支持を得ている。
 ◇4区

 政権交代を前面に掲げて戦う津島氏が一歩リード。これを5選を目指す木村氏が追い上げている。

  津島氏は民主支持層の8割以上を固めた。国民新党を離党し民主党から立候補を表明して間がないが、「民主の顔」としてすっかり定着した様子。共産、社民、 公明支持層などにも食い込み、非自民層で支持を広げている。20代は木村氏に及ばないが、30代で上回り、50、60代で木村氏を大きく引き離している。

  木村氏は自民支持層の8割近くを固め、無党派層にも食い込んでいるが、公明支持層は1割を固めるにとどまっている。津島氏に比べて支持が特定政党支持層に 偏っており、それが津島氏にリードを許しているようだ。世代別では、20、40代で津島氏を引き離し、70代以上も津島氏を上回っている。

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 ◇支持率、民主33%・自民19% 前回衆院選時とは逆転

  政党支持率は民主が33%でトップ。自民は19%で、前回05年衆院選の本社調査時の自民37%、民主16%から逆転した。「小泉改革」以降、県内経済は 低迷を続けており、県内に多い中小企業経営者や農林漁業者らが民主の政策に期待を寄せているとみられ、「政権交代」の実現に向けて有権者の意識が高まって いることを示している。

 民主は全世代で最多の支持を得ており、60代からは4割強の支持を固めた。自民は20代と40、50代が2割以 下に落ち込んでいる。他党の支持率は公明、共産が2%、社民1%などで、いずれも1けた台だった。一方、「支持政党なし」の無党派層は30%で、20代の 51%を筆頭に30、40代も4割に上った。
 ◇政権担当能力、民主が若干上回る

 民主と自民の政党支持率は差が開いたものの、両党のどちらに政権担当能力があるかは民主38%、自民36%で、民主が若干上回るにとどまった。

  年代別では、20代の2人に1人が民主で、50、60代も4割以上が民主に政権担当能力があるとしている。一方、30、40代と70代以上は自民で、世代 によってばらつきが出た。市郡別でみると、市区部は自民が民主を3ポイント上回ったが、町村部では民主が自民を17ポイント上回った。

 一方、自民支持層は自民87%、民主4%、公明支持層は自民60%、民主31%と回答。また民主支持層は自民11%、民主76%となったが、社民支持層は自民42%、民主37%。共産支持層も自民27%、民主18%で、自民に軍配が上がった。

毎日新聞 2009年8月22日 地方版

’09衆院選:情勢調査(その2止) 安定した老後に関心 /青森
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20090822ddlk02010082000c.html

 ◇どちらが首相ふさわしい--鳩山氏が30%、麻生氏は14%

 2大政党のトップのうち「首相にふさわしい」としたのは、民主の鳩山由紀夫代表が30%、麻生太郎首相が14%で、鳩山代表が麻生首相を倍以上リードしている。しかし「どちらもふさわしくない」とした人も45%に上った。

 麻生首相は自民支持層の半数からしか支持されておらず、残りは「どちらもふさわしくない」で、党内をまとめきれないまま衆院選に突入した状況がうかがえる。

 鳩山代表は民主支持層の3分の2から支持されて人気は安定。鳩山代表は共産、無党派層の2割からも首相として支持されている。性別では、鳩山代表は男性の4割が支持し、特に60代男性からは6割近い支持を得ている。女性は23%にとどまった。
 ◇重視する争点、非自民は「年金・医療・介護」 自民支持は「景気対策」

 争点として最も重視するのは「年金・医療・介護」が最多の30%で、小差で「景気対策」(29%)が続いた。不況の中で安心できる老後を求めている様子がうかがえる。

 各政党が積極策を打ち出す「子育て・教育」は15%。特に20、30代には「景気対策」に次ぐ関心事となっている。

 注目されている「政権交代」は12%で4番目。世代別では、50代男性の26%が関心を寄せている。

 支持政党別にみると、自民支持層の48%、無党派層の34%が「景気対策」を最大争点に挙げている。これに対し、民主など自民以外の政党の支持者は「年金・医療・介護」をトップに挙げている。

 一方、行政改革が争点だと答えた人は全体の5%、外交・安全保障は2%、地方分権は1%にとどまった。
 ◇無党派は第2勢力 2区「投票先決めてない」が5割

 「支持政党なし」と答えた無党派層は30%。民主の33%には及ばないが、自民の19%を超える「第2勢力」となっている。年齢別では20代が51%と半数を超え、性別では女性(35%)が男性(25%)より多い。

 選挙区別にみると、2、4区が32%で最も多く、以下1区29%▽3区の28%と続く。また、2区は投票先を決めていない無党派層が5割を占め、情勢に大きな影響を与える可能性がある。

 各選挙区で無党派層からの支持を最も受けているのは▽1区横山氏(民主)▽2区江渡氏(自民)▽3区田名部氏(民主)▽4区津島氏(民主)--で、3選挙区で民主が浸透している。

 「自民と民主のどちらに政権担当能力があるか」については、無党派層の回答は自民(35%)が民主(29%)を上回り、全体(自民36%、民主38%)と逆の結果となった。

 投票行動については、「投票に必ず行く」と答えた無党派層は6割を超えた。各陣営にとって基礎票以外の「伸びしろ」の部分に当たるだけに、どう取り込むかが勝敗を左右しそうだ。
 ◇投票に行く93%

 投票に行く人は「必ず」が75%で、「たぶん」を含めると93%に上り、政権交代や各党の政策に注目が集まる今回の選挙への関心の高さがうかがえる。

 投票に「必ず」または「たぶん」行く人のなかで小選挙区での投票先を「決めている」「だいたい決めている」のは6割弱で、4割は「まだ決めてない」だった。決めていない人の動向が当落に大きく影響する可能性がある。

 年代別では60代の9割が「必ず行く」と答え、最も重視する政策として「年金・医療・介護」を挙げた世代と重なった。支持政党別では「必ず行く」とした人が公明、改革クラブを除くすべての政党で8割を超え、無党派層でも6割を超えた。

毎日新聞 2009年8月22日 地方版



<岩手県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・岩手
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010145000c.html

 ◇畑氏、鈴木氏に先行--2区

 全区で民主が優勢に戦いを進めており、初めて全選挙区独占をうかがう勢いを見せている。

 1区は、男女とも広い年代から支持を集める階氏が優勢。高橋、伊沢両氏は懸命に浸透を図る。吉田氏は組織固めを進める。

  自民が県内唯一の小選挙区議席を維持できるかが注目の2区は、畑氏が優勢に戦いを進める。前回衆院選で落選後、こまめに地域を回り続けた。党の大幅なてこ 入れも受け、民主支持層の8割以上を固めたほか、無党派の約半数や、候補者を立てていない共産、社民の支持層にも浸透している。

 鈴木氏は自民支持層の9割弱、公明支持層の8割弱をまとめ、中高年層から一定の支持を得るが、無党派層からの支持は2割にとどまる。

 3区は無党派層や共産支持層にも浸透する黄川田氏が優勢。橋本氏は自民支持層の約7割を固めた。

 師弟対決となった4区は、小沢氏が優勢。強い組織基盤を生かし幅広く支持を集める。小沢氏の元秘書、高橋氏は自民支持層をまとめきれていない。小原氏は若年層を中心に浸透を図る。瀬川氏は組織を固める。


毎日新聞 2009年8月22日 地方版


<秋田県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・秋田
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010150000c.html
 ◇川口氏やや優位--2区

 1区は寺田氏がリードし、二田氏が追う展開。寺田氏は各年代から支持を集め、20~30代の約6割を固める。寺田氏が民主支持層の大半をまとめるのに対し、二田氏は自民、公明支持層の約6割にとどまる。藤井氏、鈴木氏は知名度向上が課題。

  郵政造反組で8回当選の野呂田芳成氏(79)が引退した2区は、民主県連が4月の知事選に擁立し惜敗した川口氏が前参院議員の金田氏をややリード。川口氏 は民主支持層の半数以上の支持を得て、公明、社民支持層にも食い込む。金田氏は自民支持層の7割強を固めるが、他党支持層への浸透はこれから。民主と選挙 協力を結ぶ山本氏は社民、民主支持層を固めきれていない。

 3区は京野氏と御法川氏が接戦。これを村岡氏が追いかける。京野氏は民主支持層の7割強をまとめ、無党派層でもややリード。御法川氏は自民、公明支持層の6割前後を固める。村岡氏は政党を問わず一定の支持を集め、巻き返しを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<宮城県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・宮城
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010148000c.html

 ◇郡氏、幅広く浸透--1区

 1区は、郡氏が優位に立つ。民主支持層を固め、元民放アナウンサーの知名度を生かして無党派層に幅広く浸透している。土井氏は70歳以上の高齢者に浸透しているが、自民、公明支持層をまとめきれていない。角野氏は党勢拡大を図る。

 2区は、斎藤氏が一歩リード。民放の気象予報士時代の人気を維持し、無党派層の各年代に幅広く浸透。他党支持層も取り込んでいる。中野氏は自民支持層の約半数を固めたが、公明支持層への支持拡大が課題。

 3区は、橋本氏が追い風を受け、優位な戦いを展開。豊富な運動量で党勢を拡大している。西村氏は景気対策を訴え民主支持層の1割強を取り込むが、若年層と高齢男性の支持を集めきれていない。

 4区は、石山氏が優勢。急速に党勢を拡大している民主の支持層をほぼ固めた。高齢者や女性への支持拡大が課題。元職の父の地盤を引き継いだ伊藤氏は、自民、公明支持層をほぼ固め、町村部を中心に追い上げに懸命。加藤氏は無党派層への浸透を図る。

 5区は、安住氏が民主支持層を固め、自民、公明支持層の2割強にも食い込み、全域で優勢な戦い。斎藤氏は農林漁業従事者に浸透。無党派層への支持拡大を図る。

 6区は小野寺氏が全域で安定した戦いを展開。自民、公明支持層を固め、候補擁立を見送った民主の支持層の5割弱に浸透している。菅野氏は社民の支持層をまとめきれていない。民主と協力し、比例票の上積みを図る。


選挙:09衆院選 情勢調査(その2止) 「政権選択」の色、鮮明に /宮城
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20090822ddlk04010170000c.html
 ◇政権担当能力、民主が自民上回る--首相適任、鳩山氏がリード

  「政権選択」が大きな争点になっている今回の選挙で、「自民と民主のどちらに政権担当能力があるか」と尋ねた質問では、民主が自民を上回った。麻生太郎首 相(自民総裁)と民主の鳩山由紀夫代表のどちらが首相にふさわしいか尋ねた質問でも、鳩山氏が一歩リードした。県内でも「民主人気」が顕著に表れたが、両 氏とも首相には物足りないと考える有権者も多く、政権の行方は流動的な要素も残っている。【高橋宗男、伊藤絵理子】

 自民と民主のどちら に政権担当能力があるかとの質問では、民主と答えた人が39%と自民の33%を6ポイント引き離した。男性でその傾向が強く、民主の48%に対し自民は 30%と低迷。18ポイントの大きな開きがみられた。女性は逆に自民35%、民主31%とわずかな差ながら逆転した。

 年代別では、40代を除くすべての年代で民主支持が自民支持を上回り、年代を問わず浸透している様子が分かる。

 支持政党別では、自民支持層の87%が「自民」と回答。自民とした公明支持層は60%に上ったが、民主、無回答も各2割。10年にわたり政権を担当してきた協力態勢の引き締めが課題となりそうだ。

  一方、「民主」を選んだのは民主支持層の76%。社民党支持層でも70%に達し、野党協力の効果が表れた。ただ、今回から小選挙区での候補者擁立を1、4 区に限定し票の行方が注目される共産支持層では、自民、民主、無回答が各約3割と拮抗(きっこう)。まとまった動向としては依然読み切れない状況だ。無党 派層は自民32%、民主26%と自民が優位だが、無回答が43%と最多だった。

 麻生首相と民主の鳩山代表のどちらが首相にふさわしいと考えるか尋ねた質問では、33%が「鳩山代表」と答え、「麻生首相」の11%を22ポイント上回った。ただ、「どちらもふさわしくない」が45%と最も多かった。

  性別では男性の45%が鳩山代表がふさわしいと回答。年代別に見ると、60代男性の63%、70代は53%、40~50代は40%前後が鳩山代表を推し た。一方、女性は、30~40代の60%前後が「どちらもふさわしくない」とするなど、全体の50%が鳩山代表と麻生首相の両氏に満足していない。

  支持政党別では、民主支持層の67%、社民支持層の54%が鳩山代表がふさわしいと考えている。自民支持層は42%が麻生首相を選んだが、これを4ポイン ト上回る46%が「どちらもふさわしくない」と回答。自民と協力関係にある公明の支持層も麻生首相を推す回答が30%にとどまり、「どちらもふさわしくな い」が52%を占める。

 一方、共産支持層の68%、無党派層の72%が「どちらもふさわしくない」と回答している。
 ◇「投票に行く」9割 有権者の関心高く

 「投票に行くか」を尋ねた質問に対しては、「必ず行く」との回答が7割超、「たぶん行く」との回答が2割弱に達し、約9割が投票に「行く」と答えた。解散が任期満了日に迫り、4年間衆院選が実施されてこなかったことなどを背景に有権者の関心は高い。

 「必ず行く」と答えた人のうち最も重視する争点に「年金・医療・介護」を挙げた割合は35%、「景気対策」は27%、「子育て・教育」は14%だった。

 性別では、男性は「必ず行く」が8割、女性は7割だった。年代別では、「必ず行く」が50代の79%、60代の87%、70代以上の77%に達した。40代は71%、30代は65%、20代は49%にとどまり、年代が下がるとともに関心も低くなった。

 支持政党別では、社民支持層の98%、民主83%が「必ず行く」と答えた。公明82%、共産81%、自民78%と続き、無党派層は64%だった。「行く」と答えた人のうち、政権担当能力があるのは民主が42%、自民34%だった。【比嘉洋】
 ◇民主支持4割強 自公、選挙協力進まず--比例

 県内の比例の投票先では、全世代で男女とも支持を集めた民主が4割強に達し、他党を圧倒している。自民は2割弱、公明、共産、社民はいずれも1割を下回った。

 また、小選挙区で自民候補に票を投じると答えた人のうち、比例で公明に入れるとした人と、民主に入れるとした人の割合は2割弱でほぼ同数となり、自公の選挙協力が順調に進んでいないことが浮き彫りになった。

 小選挙区、比例ともに自民に票を入れると答えた人は半数、ともに民主は7割強に達した。また、6区で菅野氏に入れると答えた人の比例の投票先では、民主の割合が最も高く約半数に達し、社民の約2割を上回った。民主が着実に比例票を上積みしている。

 政策別では、「景気対策」を重視する人の約3割ずつが民主と自民にそれぞれ入れると答えた。一方、「年金・医療・介護」を重視する人の約半数が民主に入れるとしたのに対し、自民とした割合は2割弱にとどまった。【比嘉洋】

毎日新聞 2009年8月22日 地方版


<山形県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・山形
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010152000c.html
 ◇鹿野氏に追い風--1区

  1区は、議席奪還を目指す鹿野氏が「政権交代」の追い風を受ける。民主支持層と、選挙協力する社民支持層の約8割を固めた。男性の約半数から支持を得てい る。遠藤氏は自民支持層の約9割、公明支持層の約8割など組織票を固めるが、党派色を薄めて取り込みを図る無党派層からの支持は約3割にとどまる。女性か らは約4割の支持を集めている。国政挑戦6度目の佐藤氏は共産支持層の約7割を固めた。

 2区は、近藤氏が安定した戦いぶり。民主支持層の8割をまとめ、共産と社民の支持層の約9割に浸透。無党派の約半数からも支持を得た。鈴木氏は公明支持層の約7割から支持を得ているものの、自民支持層からの支持は約半数にとどまる。

 3区は、加藤氏が優勢。自民、公明支持層の約8割を固めた。吉泉氏は、社民支持層はほぼ固めたが、選挙協力する民主支持層からの支持は約4割にとどまる。長谷川氏は共産支持層の約4割を固め、支持上積みを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 地方版



<福島県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・福島
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010154000c.html

 ◇太田氏リード--2区

  1区は、石原氏と亀岡氏が激しく競り合っている。大票田の福島市を中心にした無党派層への支持拡大がポイント。石原氏は民主支持層の約7割を固め、 40~60代のおよそ半数に浸透。亀岡氏は自民と公明の支持層の大半をまとめている。山田氏は共産支持層を固め、さらに拡大を図る。

 2 区は、千葉7区から国替えした太田氏がリード。民主支持層の8割以上を固め、無党派層にも浸透している。男性の半数以上も支持。各年代でほぼ満遍なく優位 だ。元首相補佐官の根本氏は自民支持層の約8割をまとめ公明支持層も固めているが、無党派層をまだ取り込めていない。

 3区は、玄葉氏が民主支持層の大半を固め、自民支持層の約3割にも食い込んで優位な戦い。コスタリカ方式の解消で5区から国替えした吉野氏は、自民支持層を固めきれておらず、無党派層への浸透も今ひとつ。

  4区は自民支持層の分裂で、渡部恒三氏が安定した戦い。民主支持層は約6割の支持にとどまるが、共産や社民の支持層、無党派層へも浸透している。渡部篤氏 が固めた自民支持層は約5割。前自民県議の小熊氏は自民、民主支持層から一定の支持を得て、無党派層の支持拡大を目指す。

 5区は吉田氏がリード。民主支持層の約9割をまとめ共産や社民支持層にも食い込む。坂本氏は自民と公明支持層の約7割をまとめた。両氏とも無党派層の支持はほぼ互角。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

’09衆院選ふくしま:情勢調査(その1) 民主、4選挙区で勢い /福島
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20090822ddlk07010123000c.html

  毎日新聞が19日から21日にかけて実施した衆院選特別世論調査に、県内の支局、通信部の取材を加味して5小選挙区の情勢を分析したところ、民主が全勝す る勢いとなっている。1区では民主、自民が競り合っているが、2~5区の4小選挙区では民主が優位な戦いを展開している。ただ、各選挙区とも投票態度を明 らかにしなかった有権者が2~3割いることから、終盤で情勢が変わる可能性もある。【松本惇、関雄輔】

 ◇石原氏のリードわずか

 ◆1区

 民主新人の石原洋三郎氏(36)が、自民前職の亀岡偉民氏(53)をわずかにリードしているものの、県内の5小選挙区では一番の接戦を演じている。

 元福島市議の石原氏は、地盤の福島市のほか、相馬地方などの町村部でも支持を広げている。民主支持層の約7割をまとめ、社民支持層にも食い込んでいる。年代別では40~60代の半数近くに浸透し、職業別では経営者や製造業などから支持を得ている。

 亀岡氏は、自民のコスタリカ方式解消の影響を感じさせず、自民支持層の約8割を固め、公明支持層の約7割をまとめる。年代別では20、70代で4割以上に浸透し、職業別では専門職・技術職や自営業の約4割を取り込んでいる。

 県内唯一の共産候補で新人の山田裕氏(54)は共産支持層を固め、さらに支持拡大を目指す。
 ◇太田氏、無党派に浸透

 ◆2区

 千葉7区から国替えした民主前職の太田和美氏(30)が、6選を目指す元首相補佐官の自民前職、根本匠氏(58)をリードしている。96年の小選挙区制導入以来、民主が一度も勝ったことのない選挙区で初勝利するか注目される。

 太田氏は、参院にくら替えした増子輝彦氏(61)の後援会を中心に支持を広げている。民主支持層の8割以上を固め、無党派層の約4割にも浸透している。男性の約6割が支持し、職業別では自営業の約8割をまとめる。

 根本氏は、自民が分裂した郡山市長選の影響が懸念されたが、自民と公明支持層の約8割を固めている。無党派層の支持は約2割にとどまっており、さらなる拡大を目指す。年代別では70代以上の約4割が支持する。
 ◇玄葉氏に幅広い支持

 ◆3区

 6選を目指す民主前職の玄葉光一郎氏(45)が幅広い支持を集め、優位な戦いを進めている。5区から国替えした自民前職の吉野正芳氏(61)は組織固めが課題だ。

 玄葉氏は厚い地盤と高い知名度を誇る。20~50代の7割以上から支持されている。民主支持層の大半を固めたほか、自民支持層の約3割にも食い込み、無党派層も取り込んでいる。

 吉野氏は石川町出身で公明の比例代表候補と共に支持を訴えているが、自民支持層の約6割しか固めておらず、公明支持層の支持も約4割にとどまる。
 
◇渡部恒氏、安定した戦い

 ◆4区

 14選を目指す民主前職の渡部恒三氏(77)が、自民支持層の分裂で安定した戦いを展開している。自民前職の渡部篤氏(57)と、元自民県議のみんなの党新人、小熊慎司氏(41)が追走する。

 渡部恒三氏への支持は、民主支持層では約6割にとどまるが、共産や社民の支持層にも浸透。年代別では、20代の半分以上の支持を集める。

 渡部篤氏は、自民支持層の約5割しかまとめ切れておらず、公明支持層への浸透も約6割にとどまっている。無党派層の支持も広がっていない。

 小熊氏は立候補表明が6月と遅かったが、自民、民主支持層から一定の支持を得ており、渡部篤氏と拮抗(きっこう)している。

 ◇吉田氏がリード

 ◆5区

 小選挙区での初当選を目指す民主前職の吉田泉氏(60)が、自民前職の坂本剛二氏(64)をリードしている。

 吉田氏は、民主支持層の約9割をまとめ、共産や社民支持層にも食い込んでいる。無党派層からも約3割の支持を得ている。前回衆院選後に民主党県議が誕生した双葉郡での支持も広げ、いわき市でも約5割を固めている。

 坂本氏は、コスタリカ方式の解消と、元自民県議の2人が出馬するいわき市長選の影響で、支援体制の弱体化も懸念されるが、自民と公明支持層の約7割をまとめ、無党派層の約3割に浸透している。農林漁業者から支持を集めている。



<比例・東北ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・東北
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010159000c.html
 (定数14)

 ◇公明
井上義久   62 (5)前
若松謙維   54 (3)元
川又哲也   43    新

 ◇民主
和嶋未希   37    新
高松和夫   67    新
菊池長右エ門 75    新
山口和之   53    新
川口民一   78    新
渡部一夫   61    新
鈴木久    69 (1)元

 ◇共産
高橋千鶴子  49 (2)前
宮本しづえ  57    新

 ◇幸福
松島弘典   52    新
上条幸哉   45    新
秋元真樹   61    新

 ◇自民
秋葉賢也   47 (2)前
近江屋信広  59 (1)前
長岡重代   62    新
佐藤久孝   62    新

 ◇民主8議席迫る

  民主が各年代から幅広い支持を集め、特に50~60代は5割程度の高い支持。民主支持層の大半を固めたうえで無党派層の取り込みにも力を入れ、前回より3 議席上積みとなる8議席に迫る勢い。自民は支持層の約8割をまとめたものの、無党派層で民主に水をあけられ、前回の6議席から2議席減らす可能性もある。

 公明は自民との選挙協力で2議席目をうかがう。共産、社民は1議席の死守に懸命。みんなは伸び悩む。



<茨城県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・茨城
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010163000c.html

 ◇石津氏が額賀氏リード--2区

 1区は福島氏が民主支持層の約8割、無党派層も半数を固め安定。前回大差をつけられた郡部でも半数以上に支持を広げる。元農相の赤城氏は農林漁業従事者の7割以上を固め、農協組織の引き締めや公明との連携で巻き返しに懸命。田谷氏は党勢拡大を目指す。

 2区は石津氏が元財務相の額賀氏をリード。石津氏は都市部で4割以上の支持を確保し、民主支持層の約8割を固めた。額賀氏は農村部で約4割の支持を受ける。自民、公明支持層に加え、無党派層にも食い込む。

 3区の小泉氏は優勢に戦いを進める。30~60代に安定した支持を受け、都市部、郡部とも4割以上に支持を広げる。葉梨氏は自民支持層の約7割を固め、追い込みにかける。

 4区は、高野、梶山両氏が横一線。高野氏は政権交代を求める層の約7割、民主支持層の7割以上の支持を受け、郡部でも競り合う。梶山氏は自民、公明支持層の7割以上を固め、無党派層への浸透で上乗せを狙う。

 5区は、日立製作所労組を中心とする電機連合の支援を受ける大畠氏が、幅広い年代と無党派層にも支持を広げ、優位に立つ。岡部氏は自民支持層の8割を固めたものの、都市部で伸び悩む。

 6区は、県医師連盟が全面支援する大泉氏が大きくリード。社会保障を重視する層の約4割、民主支持層の7割以上に浸透する。元厚相の丹羽氏は自民支持層の6割足らずしか固めておらず、無党派層の支持拡大が課題。

 7区は民主支持層の6割以上を確保した柳田氏を元建設相の中村氏と永岡氏が横一線で猛追する。中村氏は自民支持層の4割近くに浸透。永岡氏は自民支持層の約半数の支持に女性票上乗せを狙う。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・栃木
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010165000c.html

 ◇富岡、茂木両氏が伯仲--5区

 1区は石森氏が民主支持層の8割以上を固め、優勢。船田氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約5割をまとめた。無党派層への浸透は石森、船田両氏とももう一つで、この層への支持拡大が勝敗の鍵を握る。小池氏は共産支持層の取り込みに懸命だ。

 2区は、福田氏が民主支持層の約9割を固め、無党派層の約5割にも浸透し、安定した戦いを進めている。西川氏は自民支持層の約6割、公明支持層の約6割を固めて追い上げを図っている。

 3区は、渡辺氏が自民、民主、公明の各支持層をまんべんなく固めたほか、無党派層にも浸透し、大きくリード。斎藤氏は支持拡大を図る。

 4区は、山岡氏が民主支持層の約8割を固め、優位に戦いを進める。総務相の佐藤氏は自民、公明の各支持層の約6割を確保した。一方で、無党派層は山岡氏、佐藤氏、植竹氏とも固めきれておらず、この層の支持拡大が課題となりそうだ。

 5区は、富岡氏と茂木氏が横一線の激しい戦いを展開している。富岡氏は民主支持層の8割近くを固めたが、無党派層への浸透はもう一歩。一方、茂木氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約9割、無党派層の約4割から支持を得ている。

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・群馬
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010170000c.html

 ◇三宅氏と福田氏互角--4区

 1区は宮崎氏を尾身氏が追う展開。宮崎氏は民主支持層をほぼ固め、社民支持層も取り込んだ。無党派層でもやや優勢。尾身氏は自民支持層の8割強を固めたが、優位とみられた郡部への浸透が今一つ。酒井氏は共産支持層をまとめた。

 2区は石関氏が優位に戦いを進める。民主支持層の8割強をまとめた。幅広い年代に支持を広げ、市部でも勢いがみられる。笹川氏は自民支持層の約6割の確保にとどまる。態度未定が多い無党派層の取り込みに懸命だ。

 3区は柿沼氏が幅広い世代に浸透し、リードしている。民主支持層の約8割をまとめたほか、共産、社民支持層にも食い込んでいる。谷津氏は自民、公明支持層の8割強を固めたが、無党派層に浸透し切れていない。票田だった郡部でも柿沼氏の先行を許している。

 4区は三宅氏と福田氏が互角に戦う。三宅氏は民主支持層の約8割をまとめた。福田氏は自民支持層の大半を固めたほか、高い知名度で無党派層にも浸透している。

 5区は小渕氏が優位な戦い。自民支持層を固め、無党派層でもリード。土屋氏は社民支持層の大半を固めたが民主支持層の一部は小渕氏に流れている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<埼玉県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・埼玉
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010173000c.html

 ◇松崎氏が支持広げ優勢--10区

 1区は、幅広く支持を集める武正氏が金子氏を大きくリード。武正氏は民主支持層の約9割を固め無党派にも浸透する。金子氏は自民、公明支持層の約6割の支持を得ている。伊藤氏は共産支持層をまとめられていない。

 2区は、男性から高い支持を受ける石田氏が、民主に加え、共産支持層の一部にも浸透し先行している。新藤氏は自民支持層の約8割を固める。景気対策を重視する層の支持を集める。村岡氏は巻き返しに懸命。

 3区は、民主支持層の7割から支持を受ける細川氏が優勢。子育て・教育を重視する層の支持を集め、共産支持層にも支持を広げる。今井氏は自民支持層の7割をまとめ、追い上げを図る。

 4区は、神風氏が系列の県議、市議や後援会が連動した組織選挙を展開し、優位な戦い。法務政務官の実績を強調する早川氏は自民支持層の約8割をまとめた。桜井氏は共産支持層を固められるかが課題。

 5区は、テレビ出演で知名度の高い枝野氏が優勢。民主支持層の約8割に加え、無党派の約4割からも支持を受ける。牧原氏は自民支持層をほぼまとめたが、公明支持層を固めきれていない。

 6区は、民主支持層を固めた大島氏が、自民支持層にも食い込み安定。中根氏は社会保障制度改革を訴え支持拡大に懸命だ。

 7区は、小宮山氏が父の代から続く後援会組織と労組を中心に支持を拡大し優位に立つ。党の年齢制限のため重複立候補できなかった中野氏は「小選挙区一本」をスローガンに追い上げを狙う。長沼氏は共産支持層への浸透を図る。
 ◇柴山氏懸命に追う

 8区は、小野塚氏が民主支持層の約9割を固め、自民、公明支持層の一部にも浸透している。柴山氏は自民の7割以上を固めつつ、実績をアピールして懸命に追い上げる。塩川氏は比例との連動で支持拡大を目指す。

 9区は、五十嵐氏が民主支持層を固め、候補擁立を見送った共産支持層にも浸透している。大塚氏は、選挙区内の首長らと票の掘り起こしに懸命だ。

 10区は、松崎氏が地盤の市部だけではなく、町村部でも支持を広げ優勢。強力な後援会を持つ自民県連会長の山口氏は、自民、公明支持層をほぼ固めたが、無党派への浸透が課題だ。

  11区は、郵政選挙で「刺客」に惜敗した小泉氏が党派を超える支持を得て、候補不在の民主支持層や無党派層に浸透。自民、公明支持層にも一部及んでいる。 「小泉チルドレン」の新井氏は、地元の深谷市を中心に自民支持層の半分以上をまとめ、民主支持層の一部にも食い込みながら追っている。

 12区は、本多氏がきめ細かな運動で民主支持層をほぼ固めながら幅広い年代に浸透しつつある。小島氏は自民支持層を固めつつ、後援会を中心にした組織戦を展開している。

 13区は県議から転身した森岡氏が、30~60代から支持を受けリード。土屋氏は70代以上の支持を集め、自民支持層の約7割を固めた。元民主党衆院議員の武山氏は無党派層への浸透が課題。日森氏は護憲を訴える。

  14区は、中野氏を三ツ林氏が懸命に追う展開。中野氏は地域を回ってビラを配る地道な活動で民主支持層に加え、無党派層の6割を取り込み、若年層や女性に も浸透している。祖父、父と3代続けて衆院議員の三ツ林氏は自民支持層の7割を固めた。選挙区南部に増加する新住民への支持拡大を狙っている。

 15区は、高山氏が30~40代の子育て世代を中心に支持を集め、優位な戦いを進める。地元出身をアピールする田中氏は自民支持層を8割以上固めたものの、公明支持層を固めきっていない。村主氏は社会保障制度の充実などを訴える。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<比例・北関東ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・北関東
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010175000c.html
 (定数20)

 ◇公明
石井啓一   51 (5)前
遠藤乙彦   62 (5)前
長沢広明   51 (1)元
高橋次郎   42    新

 ◇国民
中村公一   49    新

 ◇共産
綾部澄子   50    新
片山和子   33    新

 ◇みんな
山内康一   36 (1)前

 ◇日本
金谷重男   55    新

 ◇自民
佐田玄一郎  56 (6)[津]前
並木正芳   60 (2)[町]前
大高松男   66 (1)[麻]前

 ◇幸福
石川悦男   51    新
新井明    40    新
緑川風子   57    新
堀内尚人   50    新

 ◇社民
松沢悦子   61    新

 ◇民主
川口浩    54    新
石井章    52    新
野木実    67    新
中島政希   56    新
桑原功    64    新
玉木朝子   57    新
多田直弘   40    新

 ◇民主、11議席うかがう

 民主は支持層の9割を固め、無党派層でも3割強の支持を集めている。各年代に幅広く浸透しており、過去最多の11議席をうかがう勢い。自民は支持層の8割弱を固めたものの、無党派層の支持は1割強にとどまり、前回の9議席から半減する可能性もある。

 公明は前回並みの2議席、共産も1議席を確保できそうな情勢。みんなが1議席に届く勢いで、1議席を死守したい社民が懸命に追い上げる。国民、日本は伸び悩んでいる。



<千葉県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・千葉
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010178000c.html
 ◇金子氏と森英氏競る--11区

 1区は田嶋氏がリードし、臼井氏が追う。田嶋氏は民主支持層の9割と無党派層の4割に浸透。臼井氏は自民支持層の8割を固めた。安喰氏は共産支持層を固めたい。

 2区は黒田氏が安定した戦い。民主支持層の大半と無党派層の3割を固め、共産支持層の半数に浸透。山中氏は自民、公明支持層の6~7割を固めた。

 3区は岡島氏が民主支持層の8割を固め優勢。共産、社民支持層の大半にも支持されている。松野氏は自民支持層の8割を固めたが、公明支持層は約5割にとどまっている。

 4区は野田氏が抜け出している。20年以上続ける駅頭活動での知名度を生かし、民主支持層の9割、無党派層も3割弱を押さえた。藤田氏は自民、公明支持層をほぼ固めたが、無党派層が課題。斎藤氏は共産支持層を固めつつある。野屋敷氏は出遅れが響く。

 5区は村越氏が民主支持層の8割と無党派層の4割に浸透し、追い風に乗る。薗浦氏は自民支持層の7割を固めた。田中氏は無党派層への浸透を狙う。

 6区は生方氏を渡辺氏が追う展開。生方氏は民主支持層の8割を固めた。渡辺氏は自民、公明支持層の9割程度に浸透。山崎氏は基礎票を固め、松本、小平両氏は知名度アップに懸命だ。

 7区は内山氏が優勢だ。労組の一部は上田氏支持に回ったものの、民主支持の8割を固めた。斎藤氏は「どぶ板選挙」に徹し、自民、公明支持層の基礎票固めを急ぐ。上田氏は共産支持層や無党派層への浸透を目指す。

 8区は松崎氏が優位に立つ。50、60代の5割に浸透し、民主支持層の大半と無党派層の約4割を固める。桜田氏は自民支持層の8割、公明支持層の大半を固め、巻き返しを図る。加藤氏は20代を中心に浸透する。

 9区は奥野氏が優位な戦い。郵便局関係者を中心に民主支持層の大部分を固め、共産支持層の取り込みも狙う。30代と60代の過半数から支持を集める。水野氏は自民、公明支持層の約8割を固めたが、無党派層に浸透しきれていない。

 10区は谷田川氏を林氏が追う展開。谷田川氏は幅広い年代に浸透。民主支持層の8割を固めた。防災担当相で地元入りが難しい林氏は自民支持層の支持が約7割にとどまり、公明支持層への浸透もこれからだ。

 11区は金子氏と法相の森氏が競り合っている。金子氏は民主支持層の8割近くを固め、他の野党支持層にも浸透する。森氏は自民の大半、公明の7割を固めたが、それ以外への浸透が課題。投票先を決めていない有権者が半分近くおり、連日駅頭に立ち、巻き返しに懸命だ。

  12区は防衛相の浜田氏がリードし、中後氏が追う展開。公務で不在がちの浜田氏に代わり、系列県議や市議らがフル回転し、自民支持層の約9割、公明支持層 も約8割を固めた。無党派層の3割近くにも食い込んでいる。若さをアピールし、追い風に乗る中後氏は民主支持層の8割を固めた。しかし、無党派層の支持は 約2割で浜田氏に後れを取り、知名度アップに躍起だ。

 13区は若井氏が優勢。民主支持層の大半、無党派層でも3割に浸透する。実川氏は自民、公明支持層の約7割を固めたが、無党派層からの支持は若井氏の半分程度にとどまる。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<東京都>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・東京
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010187000c.html

 ◇海江田氏を与謝野氏追う--1区
 ◇石原伸氏が手堅くリード--8区

 1区は、海江田氏が民主支持層の8割を固め、幅広い年代層から支持を得て勢いがある。与謝野氏が追う展開で、自民と公明支持層をそれぞれ7割以上固める。冨田氏は街頭活動などで票の上積みを目指す。

 2区は、中山氏が民主支持層に加え、無党派層の5割以上に浸透して優位な展開。深谷氏は自民支持層の約7割、公明支持層の約9割を固める。中島氏も支持拡大を図る。

 3区は、松原氏が優勢で、石原氏が追いかける構図。松原氏は民主支持層の8割以上を固め、無党派層の約4割にも浸透。石原氏は自民支持層の6割以上の支持を集める。沢田氏は共産支持層の約8割を固めた。

 4区は、藤田氏が民主支持層の約7割、無党派層の約2割の支持を集めて一歩リードする。平氏は自民支持層の支持が約6割にとどまる。宇佐美氏も無党派層から一定の支持を受け、存在感を示す。渋谷氏は共産支持層を固める。
 ◇手塚氏が優位

 5区は、手塚氏が優位に戦いを進める。民主支持層の8割以上を固め、無党派層への浸透も図る。佐藤氏は自公支持層の7割以上をまとめる。無党派層にも3割以上と一定の支持がある。宮本氏は支持拡大を図る。

 6区は、幅広い世代の支持を集める小宮山氏が民主支持層の約9割を固めて優勢に。越智氏は自民支持層の6割以上、公明支持層の8割以上の支持を集める。佐藤氏は共産支持層をほぼ固めた。

 7区は、長妻氏が優勢。無党派層からも約7割の支持を集める。松本氏は自民支持層の約8割を固め、公明への支持拡大を図る。太田氏は共産支持層を固めた。

 8区は、石原氏が都内の他の自民候補が苦戦の中で一歩リードする手堅い展開。「野党共闘」の保坂氏は推薦を受ける民主支持層の半数以上をまとめた。沢田氏も浸透を図る。

 9区は、木内氏が民主支持層の約8割を固め、ややリードする展開だが、菅原氏も自民と公明支持層の約8割を固めて追う。岸氏は共産支持層を固めた。
 ◇小池氏伸び悩み 江端氏やや優位--10区

  10区は、新人の江端氏が小池氏よりやや優位な展開だ。江端氏は民主支持層の8割以上をまとめ、無党派層の約4割に浸透。年代別では、30~40代で約5 割の支持を集め、比例に回った小林興起氏の支援も受けて保守層に食い込む。小池氏は自民支持層の8割以上、推薦を受ける公明支持層の約7割を固めたが、伸 び悩む。山本氏も支持拡大を図る。

 11区は5選を狙う下村氏が自民支持層の約9割を固め、優位に戦いを進める。有田氏は民主支持層の約5割を固め、無党派層の取り込みも図る。徳留氏は共産支持層を固めた。
 ◇青木氏、太田氏と激戦--12区

  12区は、青木氏が出遅れにもかかわらず急激に支持を広げ、太田氏と激しく争う。青木氏は民主支持層の8割以上、無党派層の約3割を取り込み、世代別では 20代の約6割の支持を集める。太田氏は、公明支持層の約9割を固めたが自民の支持は約5割にとどまっており、自民支持層を固め切れるかが鍵となりそう。 池内氏も一定の支持を集める。

 13区は、鴨下氏と平山氏が激しく競り合う。鴨下氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約7割を固めた。平山氏は民主支持層の約7割を固め、無党派層の約4割にも食い込む。渡辺氏は浸透を図る。

 14区は、木村氏が民主への追い風を受け、無党派層の約4割に浸透して一歩リード。松島氏は、自公支持層の約9割の支持を得て組織を引き締め、巻き返しを図る。伊藤氏は共産支持層を固めた。

 15区は返り咲きを狙う東氏が優位な戦い。民主支持層の約8割を固め、無党派層にも支持を広げる。4選を狙う木村氏は自民支持層の約7割を固めた。柿沢氏と吉田氏も支持固めに全力を挙げる。

 16区は、新人の初鹿氏と島村氏が競り合う。初鹿氏は民主支持層の約8割を固め、無党派層への浸透を図る。島村氏は自民支持層の約9割を固めた。河合氏も支持拡大を図る。

 17区は、平沢氏と早川氏が横一線の戦い。テレビ出演で知名度の高い平沢氏は自民支持層の約9割、公明支持層の5割以上を取り込んだ。早川氏は民主支持層の約7割を固める。無党派層の支持はほぼ互角で、どれだけ取り込めるかが鍵。新井氏も無党派層への浸透を図る。

 05年衆院選で都内の小選挙区では唯一、民主が勝利した18区は、菅氏が民主支持層の約9割、無党派層の6割以上を固めて大きくリード。前回は比例代表で復活した土屋氏は自民支持層の約7割に浸透し巻き返しを図る。小泉氏は支持拡大を目指す。

 19区は、民主系の都議選候補が全員当選して勢いに乗る末松氏が民主支持層の約9割、無党派層の半数に浸透し優勢。前回「小泉改革」を訴え初当選の松本氏は自民支持層の約8割を固めた。清水氏は組織固めに懸命。

 20区は、前回接戦の末に比例代表で復活した加藤氏が、民主支持層の約8割、無党派層の半数を取り込み優位に立つ。木原氏は自民支持層の8割以上を固め、公明支持層にも浸透。池田氏は票の上積みを目指す。

 21区は、有権者との対話を重視する長島氏が民主支持層の約9割、無党派層の約4割を固めて優勢。小川氏は自民支持層の約8割を固め無党派層への浸透にも努める。星氏は支持拡大を図る。

 22区は、返り咲きを目指す山花氏が民主支持層の9割を固め、自民支持層の一部も取り込んでリード。伊藤氏は構造改革の継続などを訴え、自民支持層に加え無党派層への浸透に努める。吉岡氏は支持拡大に懸命だ。

 23区は、櫛渕氏が民主支持層の約9割、無党派層の約4割に浸透。10期目を目指す伊藤氏は組織をフル稼働させ、自民支持層の約7割を固めて巻き返しを図る。古橋氏は票の上積みを目指す。

 24区は阿久津氏が民主支持層の約9割、無党派層の約4割を固めてリード。萩生田氏は自民支持層の8割以上を固め、公明支持層の約7割からも支持を受ける。長谷川氏は無党派層への浸透も図る。

 25区は、井上氏が自民支持層の約8割、無党派層の約3割を固めて優勢。民主推薦の真砂氏と、元民主公認候補の鈴木泰氏が民主支持層を奪い合う展開だ。鈴木治氏は組織固めを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


<比例・東京部ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・東京
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010189000c.html
 (定数17)

 ◇国民
中村慶一郎  75     新

 ◇自民
若宮健嗣   47 (1)[津]前
安井潤一郎  59 (1) 前
愛知和男   72 (9)[二]前
国安正昭   71     新
大西英男   63     新
石田計夫   65     新

 ◇民主
竹田光明   54    新
石毛〓子   71 (3)元
小林興起   65 (4)元
吉田公一   68 (3)元
川島智太郎  45    新
中津川博郷  60 (2)元
渡辺浩一郎  65 (1)元
篠原滋子   69    新

 ◇公明
高木陽介   49 (4)前
高木美智代  56 (2)前
吉田富雄   52    新
遠藤五十六  51    新

 ◇幸福
本地川瑞祥   59     新
ドクター・中松 81     新
河口純之助   48     新
さとうふみや  43     新
斎藤忠彦    47     新
城取孝司    57     新
饗庭直道    42     新

 ◇共産
笠井亮    56  (1)前
谷川智行   38     新

 ◇日本
後藤雄一   60     新

 ◇社民
池田一慶   29     新

 ◇民主、9議席に迫る

 民主は支持層の約9割を固めたほか、無党派層にも浸透。前回の6議席を上回り、過去最多の8議席を超える勢い。

 自民は支持層はほぼ固めたものの、無党派層からは民主の半分程度の支持しか集めていない。前回の7議席から3議席減らす可能性もある。

 公明は支持層を固め、2議席を確保しそうな情勢。共産は前回の1議席を維持しそうで、2議席目をうかがう。みんな、社民、国民、日本はいずれも厳しい戦い。



<神奈川県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・神奈川
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010180000c.html

 ◇三村氏と菅氏横一線--2区

 前回は小選挙区で全敗した民主が一転して大半の選挙区でリードする。みんなの党が議席獲得をうかがう。

 1区は中林氏が民主に加え選挙協力する国民新など野党支持層にも浸透し優勢。官房副長官の松本氏は支持基盤の引き締めに懸命。香西氏は共産支持層以外に食い込みを図る。

 2区は三村氏と菅氏が競り合う。三村氏は民主支持層の8割を固め、無党派層への浸透を図る。菅氏は自民支持層の約6割しか固め切れていない。高山氏は党勢拡大に努める。

 3区は有権者が前回より約1万人増え、無党派層にやや浸透する岡本氏が優位な戦い。小此木氏は巻き返しを図る。古谷氏は基礎票固めを急ぐ。加藤氏は元民主議員秘書で、岡本氏の得票に影響を与える可能性も。

 4区は長島氏がリード。解散直後の7月下旬に民主を離れ、参院からくら替え出馬を表明した浅尾氏が追う。両氏とも自民支持層の一部にも食い込み、林氏は引き締めに懸命。

 5区は田中氏が民主支持層の約7割を固め優位な戦い。坂井氏は自民支持層の約7割は固めたが無党派層への浸透が課題。岩崎氏は基礎票固めを急ぐ。

 6区は池田氏が民主支持層のほか無党派層にも幅広く浸透、優位に立っている。上田氏は公明支持層を固め、推薦を受ける自民支持層からの上積みに全力を挙げる。藤井氏は支持基盤固めを急ぐ。

 7区は首藤氏が民主支持層の約7割を固め、候補がいない共産支持層の支持も得て優勢。鈴木氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約8割は固めた。

 8区は江田氏が無党派層のほか自民、民主の支持層にも食い込み先行。公示直前に公認を得た山崎氏は野党支持層などに浸透を図り猛追する。福田氏は保守票固めを急ぐ。

 9区は笠氏が無党派層にも浸透し優勢。公示直前に出馬を決めた中山氏は基礎票固めを急ぐ。利根川氏は共産支持層をまとめる。

 10区は東京13区から国替えした城島氏が連合の支援に加え、無党派層に浸透し優勢。元副財務相の田中氏は自公支持層をほぼ固めた。笠木氏は党勢拡大を狙う。
 ◇小泉氏が一歩先行--11区

 11区は小泉純一郎元首相の次男進次郎氏が自民支持層の約8割を固め一歩リード。横粂氏は自転車遊説が奏功し、激しく追い上げる。伊東氏は基礎票固めを急ぐ。

 12区は中塚氏が幅広く浸透し優勢。自公支持層を固める桜井氏、無党派層に人気の阿部氏が追う。渡辺氏は基礎票の上積みを図る。

 13区は、橘氏と9期目を目指す甘利氏が並走している。橘氏は地道に選挙区を歩き知名度を上げ追い風にも乗る。甘利氏は自民支持層の堅い地盤だが、逆風の影響は否めない。近藤氏は比例票掘り起こしにも力を注ぐ。

 14区は本村氏が民主支持層を固め、無党派層にも浸透し、優位な戦い。赤間二郎氏は自民支持層の約6割をまとめ、公明支持層へのてこ入れも受けて追い上げを図る。赤間友子氏は党勢拡大を狙う。

 15区は、河野氏が自民支持層を手堅く固めリード。勝又氏は無党派層にも食い込んで猛烈に追い上げる。西脇氏は共産支持層固めに懸命。

 16区は、後藤氏が優位な戦いを進め、亀井氏が追う。後藤氏は民主支持層の約8割を固め選挙協力する国民新支持層の約3割にも浸透。亀井氏は自民支持層の約6割、公明支持層の約7割は固めた。

 17区は、民主支持層の約7割を固めた神山氏が優勢。牧島氏は自民、公明支持層の約6割を固め追い上げに懸命。井上氏は出遅れ挽回(ばんかい)を図る。

 18区は樋高氏が幅広い年齢層に浸透し優勢。山際氏は自民、公明支持層を固める。宗田氏と藤崎氏は知名度アップを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<山梨県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・山梨
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010181000c.html
 ◇坂口氏を長崎氏追う--2区

  1区は小沢氏が幅広い年齢層から支持を集め優勢。鳩山由紀夫代表の側近であることをアピールし、民主支持層の約9割を固め、無党派層の約4割にも浸透す る。自民支持層を固めた赤池氏は草の根選挙を展開し、追い上げる。遠藤氏は社民の支持層にも支持を広げ、上積みを目指す。

 2区は坂口氏が先行している。坂口氏は前回より知名度を上げ、女性の3割強、町村部の約4割に浸透。無党派層の取り込みを図る。自民を離党した長崎氏は無党派層の3割強のほか、自民支持層にも食い込む。11選を目指す堀内氏は自民支持層の5割を固め、追い上げる。

  3区は、後藤氏が幅広い年代に支持を広げ優勢。無党派層の約5割を固めたほか、共産支持層にも浸透。都市部だけではなく町村部でも支持を広げている。小野 氏は、自民支持層の約8割を固めた。定額給付金の予算案再可決を欠席したため公明は自主投票にしたが、公明支持層の約6割を固めている。
毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


’09衆院選:情勢調査(その2止) 自民逆風、全選挙区で /山梨
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20090822ddlk19010004000c.html
 ◆最も重視する争点
 ◇景気対策がトップ31% 次いで28%の年金・医療・介護

 各党が政権公約を競う選挙となる中、県内の有権者が最も重視する争点は「景気対策」(31%)だった。次いで「年金・医療・介護」(28%)▽「子育て・教育」(14%)▽「政権交代」(9%)--の順となり、社会保障の充実や長引く不況に対する関心の高さが表れた。

 性別でみると、男性は「景気対策」(33%)が最多だったが、女性は「年金・医療・介護」(32%)と、男女間で割れた。

  支持政党別にみると自民支持層は(1)「景気対策」(46%)(2)「年金・医療・介護」(27%)の順だったが、民主支持層は(1)「年金・医療・介 護」(28%)(2)「景気対策」(25%)と逆転する。景気回復最優先を訴える自民と、後期高齢者医療制度の廃止や月額7万円の最低保障年金など、医療 や福祉に力点を置く民主との差が、支持層の関心にも反映している形だ。

 一方、公明支持層は(1)「年金・医療・介護」(45%)(2)「景気対策」(25%)(3)「子育て・教育」(12%)--で、同じ与党でも、自民支持層とは異なる結果となった。

 ◆どちらが首相適任
 ◇鳩山代表が上回る 与党支持層で「麻生離れ」

 自民党の麻生太郎首相と民主党の鳩山由紀夫代表のどちらが首相にふさわしいかという問いでは、鳩山代表(30%)が麻生首相(14%)を大幅に上回った。

 年齢層でみると、すべての年代で鳩山代表支持が多くなった。

  支持政党別にみると、麻生首相と回答したのは自民支持層が44%、公明支持層が48%だったが、「どちらもふさわしくない」との回答も自民支持層で 48%、公明支持層で30%もあり、与党支持者の間でも「麻生離れ」が進んでいることが浮き彫りになった。民主支持層は59%が鳩山代表、37%がどちら もふさわしくないと回答。「麻生首相」は2%だった。無党派は72%が「どちらもふさわしくない」と回答した。

 職業別では、麻生首相が鳩山代表を上回ったのは学生のみだった。

 選挙区別では、1区は麻生首相14%、鳩山代表30%、3区は麻生首相12%、鳩山代表33%とほぼ同じとなったが、2区は麻生首相17%、鳩山代表27%と差が小さかった。

 ◆政党支持率
 ◇民主が36%でリード 自民を13ポイント引き離す

  政党支持率は民主が36%とトップ。自民(23%)を13ポイント引き離した。05年衆院選の世論調査では、郵政民営化を訴えた小泉純一郎首相(当時)の 人気を追い風に、自民(33%)が民主(18%)を大きく上回っていたが、今回は逆転した形だ。「保守王国」と言われた県内でも自民党への逆風は強く吹い ている。

 支持政党なしは26%。他の主要政党については、共産3%▽公明3%▽みんな2%▽社民1%--など、いずれも1けた台だった。

 年代別では、30代以上で民主が自民を軒並みリード。地域別でみても、都市部と町村部双方で民主が優勢だ。

 選挙区別では、1区(民主39%、自民20%)と3区(民主38%、自民21%)で民主が優位な一方、2区のみ、民主31%、自民27%と拮抗(きっこう)している。

 比例代表の投票先も民主が優勢で、すべての年代で自民をリードする。無党派層も約4割が民主に投票する意思を示している一方、自民は1割強にとどまっている。

 ◆投票に行くか
 ◇9割以上が「前向き」 20代のみ9割切る

 投票に行くかとの質問に対しては、「必ず行く」が71%、「たぶん行く」が21%で、合計9割以上が投票に前向きな回答をした。

 ほぼ同様の傾向だった前回05年の衆院選では、県内の投票率は71・3%と03年衆院選(62・1%)を大幅に上回った。政権交代が現実味を帯びる今回の衆院選でも、投票率が高水準になる可能性が出てきた。

 全体の26%を占める無党派層でも「必ず行く」「たぶん行く」を合計すると89%の高率となり、前回の95%に迫る結果だった。

 年代別では、20代のみ、投票に前向きな有権者は9割を切った(86%)が、30代以上はいずれの年代でも9割以上。選挙区別でも▽1区92%▽2区91%▽3区93%--といずれも9割を超えた。

 小選挙区では、無党派層の約4割が民主候補、2割弱が自民に投票する意思を示しており、無党派層の投票率の伸びも選挙結果を左右しそうだ。

毎日新聞 2009年8月22日 地方版



<比例・南関東ブロック>





<新潟県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・新潟
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010191000c.html

 ◇鷲尾氏を近藤氏追う--2区

 民主が全区で優位な戦いを進める。

 1区は西村氏が優勢。連合の厚い支持を受ける西村氏は民主支持層の8割を固め、無党派層の半数近くにも浸透。吉田氏は支持組織を引き締め、懸命に追う。武田氏は知名度アップを図る。

 2区は鷲尾氏がリードし、近藤氏が追う。32歳の若さをアピールする鷲尾氏は民主支持層の8割以上を固め、無党派層の支持拡大を狙う。副農相の近藤氏は実績を訴え、自民支持層の9割近くを固めたものの、無党派層の支持が今一つ。米山氏は挽回(ばんかい)に懸命。

 3区は元参院議員の黒岩氏に追い風。民主支持層の約9割を固めたほか、無党派層の半数近く、社民支持層からも支持を受ける。稲葉氏は自民支持層の約7割を固め、巻き返しを図る。

 4区は菊田氏が優位な戦い。票田の三条市を中心に企業や労組票をまとめ民主支持層の約8割を固めた。栗原氏は公明や改革クラブの後押しを受け、挽回を図る。
 ◇5区、田中氏が安定

 5区は公示直前に民主入りした田中氏が大きくリード。各年代から幅広い支持を集め、民主支持層の約8割を固め、無党派層にも浸透。前回、田中氏に約2万2000票差まで迫った米山氏は自民支持層固めに懸命だ。伊部氏は無党派層への浸透を図る。

 6区は党「次の内閣」農相の筒井氏が民主支持層の約9割を固め、優位な戦いを進めている。高鳥氏は自民、公明支持層を固め、懸命に追う。橋本氏は組織を引き締める。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<富山県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・富山
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010192000c.html

◇相本氏に幅広い支持--3区

 1区は村井氏が一歩リードし、長勢氏が追う。村井氏は各年代に浸透し、民主支持層の9割を取り込む。長勢氏は自民支持層の7割を固め、国民新党の支持層にも食い込む。佐伯氏は若さを前面に支持拡大を図る。
 ◇2区は自民に勢い

 2区は宮腰氏が組織力を生かし、幅広い世代に支持を広げ優勢。自民支持層の8割を固め、民主支持層の3割にも食い込む。藤井氏は社民支持層の8割を固めた。民主支持層は5割にとどまっており、一層の浸透を狙う。

 3区は相本氏が知名度を生かし、幅広い世代から支持を受けリード。民主支持層の7割、国民新支持層の4割を確保した。橘氏は自民支持層の8割近くを固め、組織力で支持拡大を図る。柴田氏は保守層への浸透が課題。
毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<石川県>  

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・石川
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010194000c.html
 ◇森氏と田中美氏、接戦--2区

 1区は奥田氏が優位。民主支持層の9割以上を固め、自民支持層に一部食い込む。馳氏は自民支持層の8割をまとめ、知名度を生かして無党派層への浸透を図る。佐藤氏は支持拡大に懸命。

 2区は、元首相の森氏と風に乗る田中氏が激しい接戦を展開。田中氏は民主支持層の8割を固め、今回擁立を見送った共産支持層にも浸透。男性の支持割合が高い。森氏はこまめに選挙区を回り、自民支持層の9割を固めた。無党派層にも一定の支持を受ける。

 3区は初挑戦の近藤氏が優勢。民主支持層の8割をまとめ、国民新支持層も確保。自民支持層の一部もうかがう。北村氏は自民支持層の7割を固め、巻き返しを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<福井県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・福井
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010195000c.html
 ◇民主、全区で優位な戦い

 全区で民主が優位な戦い。1区は笹木氏が民主支持層をほぼ固めて一歩先行。稲田氏は自民支持層の8割、公明支持層の7割弱を固め、国民新支持層にも浸透して追う。金元氏は共産支持層を中心に支持拡大を図る。

 2区は衆院解散直後に国民新からくら替えした糸川氏が民主支持層の9割を固め優勢。共産支持層にも幅広く浸透している。巻き返しを図る山本氏は、推薦を受ける公明支持層をほぼまとめ、無党派層への浸透を目指す。
 ◇松宮氏が優位

 3区は、前回選で郵政民営化に反対し、1区から無所属で出馬し敗れた松宮氏が民主支持層の8割をまとめて優位に立つ。高木氏は公明支持層の8割も固め、無党派層にも浸透して追う。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選:情勢調査(その1) 3選挙区とも民主優勢 /福井
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/18/news/20090822ddlk18010419000c.html

  30日投開票の衆院選で、毎日新聞社は19~21日の3日間、有権者に電話による世論調査を実施した。これに取材結果を加えて情勢分析した結果、3選挙区 とも民主候補が優勢で、自民候補が追う展開になっている。しかし調査対象者のうち1区で3割、2区で5割弱、3区で4割の人が「だれに投票するかまだ決め ていない」と回答しており、今後の展開で変動もあり得る。

 ◆1区
 ◇笹木氏が一歩リード 稲田、金元両氏が追う

 373票差で敗れた前回衆院選の雪辱を期す笹木氏が一歩リードし、稲田氏が追う展開。金元氏は共産支持層を中心に支持拡大を図っている。

 笹木氏は民主支持層の9割以上を固め、さらに自民支持層の約1割、公明にも3割強浸透している。稲田氏は自民の8割、公明の7割近くをまとめ、国民新にも約5割の支持を広げている。金元氏は共産支持層の約9割を固めた。

 最も重視する争点では「政権交代」を挙げた人の7割超が笹木氏を支持。稲田氏は「景気対策」「外交・安保」と回答した人のいずれも5割超の支持を受けている。

 一方、投票先を決めていない人の調査時点の意向を見ると、笹木氏が3割強の支持を受け、稲田氏は3割弱にとどまっている。

 ◆2区
 ◇糸川氏が先行 山本氏、70代以上が支持

 国民新から民主に移り小選挙区初挑戦の糸川氏が、5期目を目指す山本氏をリードしている。河合氏は伸び悩んでいる。

 糸川氏は民主支持層の9割弱を固めた。共産、社民、国民新にも食い込み、無党派層からも3割を超える支持を受けている。山本氏は自民支持層の8割、公明の9割の支持を集めているが、無党派層は2割にとどまっている。

 年代別では糸川氏は30、50、60代の4割超から支持され、70代以上は6割近くが山本氏を支持。男女別では、糸川氏が男女ともに山本氏を上回り、特に男性の支持が高い。

 最も重視する争点では、「子育て・教育」を挙げた人の半数近くが糸川氏を支持。「景気対策」の人は約4割が山本氏を支持している。

 ◆3区
 ◇松宮氏が優位、高木氏が追う展開

 民主公認を受けて1区から国替えした松宮氏が優位に立ち、高木氏が追う展開。北野氏は伸び悩んでいる。

 松宮氏は民主支持層の8割を固めた。共産、国民新など他の野党支持層にも浸透している。高木氏は自民、公明支持層の7~8割を固めた。全体の2割を占める無党派層は投票先を決めていない人が7割弱いる。

 年代別に見ると、松宮氏は20代や50~60代を中心に幅広く支持を受け、高木氏は30代の支持が高い。男女別では、松宮氏が男性の5割の支持を得ているが、女性は松宮、高木両氏とも支持が拮抗(きっこう)している。

 最も重視する政策では「子育て・教育」を挙げた7割弱が松宮氏を支持する一方、「景気対策」では約4割が高木氏を支持。両党の看板政策が投票に反映された格好になった。

 ◆比例
 ◇民主20~60代で支持 自民は70代以上が支持

 どの政党に投票するかを問うと、民主が20~60代まで幅広く支持を広げ、自民は70代以上から支持を受ける。特に50、60代では民主が4割を超え、自民を引き離している。男性は民主がリードし、女性は自民、民主で拮抗(きっこう)している。

  投票に「必ず行く」「たぶん行く」と答えた人のうち、4割が民主に投票すると回答。自民は3割弱にとどまった。公明、共産、社民、国民新は1割未満。「ど ちらに政権担当能力があるか」の質問では「自民に担当能力」と答えた人の2割が民主に流れたのに対し、「民主に担当能力」と答えた人で自民に投票するとし た人は1割に満たなかった。

 無党派層を見ると、民主に投票すると答えた人は3割、自民は2割で、自民3割、民主2割だった前回衆院選から逆転。無党派層の受け皿が自民から民主へ替わったことがうかがえる。

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 ◆質問と回答◆

◆衆院選の投票に行きますか。         全体 男性 女性

必ず行く                   74 76 71
たぶん行く                  19 17 22
たぶん行かない                 1  1  2
行かない                    2  2  2

◆どの政党を支持しますか。

自民党                    23 21 25
民主党                    30 39 22
公明党                     3  2  3
共産党                     2  2  1
社民党                     1  1  0
国民新党                    1  2  1
みんなの党                   1  2  1
改革クラブ                   0  0  0
新党日本                    0  0  0
その他の政党                  1  0  2
支持政党はない                26 21 30

◆麻生首相と民主党の鳩山代表のどちらが首相にふさわしいと思いますか。

麻生首相                   18 15 20
鳩山代表                   26 34 18
どちらもふさわしくない            49 45 53

◆自民党と民主党のどちらのほうが政権担当能力があると思いますか。

自民党                    41 44 39
民主党                    35 39 32

◆衆院選で最も重視する争点は何ですか。

景気対策                   34 34 34
年金・医療・介護               28 23 34
子育て・教育                 13 12 15
地方分権                    2  3  1
行政改革                    5  8  3
外交・安全保障                 2  2  2
政権交代                    8 11  5

 (注)数字は%、小数点以下を四捨五入。0は0.5%未満。無回答は省略。



<長野県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・長野
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010197000c.html

 ◇篠原氏を小坂氏追う--1区

 全区で民主が抜け出し、優位な戦い。

 1区は篠原氏が30~60代の各世代で5割前後に浸透。民主支持層の約9割に加え、無党派層の約4割も取り込む。追う小坂氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約9割を固めた。山口氏は票の上積みを図っている。

 2区は、下条氏が民主支持層の9割を固めるなど優勢。務台氏は無党派層への浸透を図っている。岸野、中川両氏が追う展開。
 ◇羽田氏が安定

 3区は羽田氏が組織力を生かし安定。岩崎氏は若い世代を中心に支持を集め、岩谷氏は共産支持層を固めた。

 4区は60代以下で幅広い支持を集める矢崎氏が、無党派層の約4割に食い込んでリードする。後藤氏は自民、公明支持層の約7割に浸透、巻き返しを図る。上田氏が2氏を追っている。

 5区は加藤氏が民主支持層の9割を固めたほか、自民支持層の一部も取り込み優位。追う宮下氏は組織固めを進め、無党派層への浸透も狙う。三沢、池田両氏が後を追う展開。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選情勢調査 全選挙区で民主先行(その2止) /長野
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/20/news/20090822ddlk20010015000c.html

 ◇重視する争点、年金・医療・介護28% 政権交代は11% 政策冷静に見極め

  最も重視する争点は「年金・医療・介護」(28%)と、「景気対策」(27%)が上位で拮抗(きっこう)した。次いで「子育て・教育」が17%。民主が前 面に押し出す「政権交代」を争点に挙げた人は11%にとどまっており、スローガンよりも各党の政策を冷静に見極めようとする有権者の姿勢がうかがえる。こ のほか、行政改革=6%▽地方分権=3%▽外交・安保=2%--だった。

 年代別では、70代以上は年金・医療・介護が51%で断トツの トップ。60代(45%)でも1位で、年齢が高い世代ほど社会保障や福祉を重視する傾向が明確だ。景気対策は就職世代の20代(42%)と、ローンなども 抱える40代(35%)、50代(29%)で1位となった。30代は子育て・教育(38%)を最も重視している。若い世代は経済対策、子育て支援を重く見 る結果が出た。

 支持政党別では、自民、公明支持層は景気対策がトップ。民主、共産両党の支持者は年金・医療・介護が1位だった。社民は 子育て・教育を重視。政権交代に関しては、与党の自民(3%)と公明(2%)に対し、野党の民主(20%)、共産(19%)、社民(28%)支持層の関心 の高さが鮮明だった。
 ◇支持政党なし29% 前回比15ポイント減 投票行く96%

 「支持政党なし」の無党派層は、前回05年の衆院選前より15ポイント減の29%と大幅に減った。逆に「支持政党あり」は8ポイント上昇した。前回に比べ、多くが民主支持に回っているとみられる。

 無党派層に投票へ行くかどうかを尋ねたところ、「必ず行く」「多分行く」を合わせた比率は96%。前回と同じ数字で、無党派層の間でも、国政への関心が依然きわめて高いことがうかがえる。

 また「比例代表でどの政党に投票するか」を聞いたところ、民主が4割弱で、前回より若干増加した。一方、自民は1割強とやや減少。前回約2割だった「無回答」の人が約3割まで増加したものの、無党派層への浸透は民主が先行しているようだ。

毎日新聞 2009年8月22日 地方版



<比例・北陸信越ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・北陸信越
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010199000c.html
 (定数11)
 ◇国民
綿貫民輔   82 (13)前
反り目弘国  65     新

 ◇自民
長島忠美   58 (1)[伊]前

 ◇民主
沓掛哲男   79    新
若泉征三   64 (1)元
三浦茂樹   40    新
武居博明   51    新

 ◇共産
中野早苗   61     新

 ◇日本
小林峰一   47     新

 ◇幸福
一倉洋一   48     新
三浦義弘   48     新
三上誠    48     新
加藤仁康   45     新

 ◇公明
漆原良夫   64 (4)前
田島公一   36    新

 ◇民主、6議席の勢い

 民主が6議席に届く勢い。新潟、長野両県では5割程度の高い支持を獲得。保守地盤の富山、石川、福井の北陸3県でも3~4割程度の支持を集め、優位に立っている。

 ◇自民5議席も微妙

 自民は5議席の維持は難しそう。各世代とも低調なうえ、町村部での支持も2割程度にとどまり、3議席まで後退する可能性もある。

 公明は組織を固め1議席を守る戦い。共産は00年以来の議席復活に必死。国民も1議席維持に向け懸命に支持拡大を訴えている。



<静岡県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・静岡
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010202000c.html

 ◇城内氏、優位な戦い--7区

  1区は、牧野氏が安定した戦い。後援会が活発に動くほか、前回対立した連合の推薦も受けた。民主支持層の約8割を固め、無党派層にも浸透を図る。上川氏は 自民支持層の約7割を固め、少子化担当相を務めた実績を訴えて追う。佐藤氏は「脱官僚」を強調し、池野氏は護憲などを唱えて無党派層への浸透を目指す。

 2区は、津川氏が連合などの支援や無党派層の約4割の支持を得てリード。原田氏は農協、漁協などの支持で巻き返しを図る。
 ◇小山氏追う柳沢氏

 3区は、小山氏が労組票のほか、自民批判層にアピールして追い風に乗る。9選を目指す柳沢氏は厚生労働相など閣僚経験を訴え、追い上げる。初めて推薦を受けた公明支持層の約7割をまとめた。

 4区は、田村氏が望月氏をリード。田村氏は民主支持層の約9割を固めた。望月氏は自民支持層の約7割をまとめ、地盤の静岡市清水区を中心に支持拡大を図る。

 5区は、細野氏が知名度の高さを生かして幅広い支持をつかむ。前回は比例復活当選だった元防衛庁長官の斉藤氏は、地盤の富士市を中心に自民支持層の約8割を固めた。

 6区は、渡辺氏が優勢。都市部の無党派層のほか、保守地盤にも広く浸透している。倉田氏は伊豆地区などで支持を固めて追う。

  7区は、城内氏が無党派層の約4割の支持を得たほか、自民、民主支持層の約4割を固めて優位に立つ。敗れた前回以降、地元に密着した活動を続け、山間部や 農村部でも浸透している。斉木氏は民主支持層に浸透が今ひとつ。無党派層の取り込みを図る。前回は「小泉チルドレン」として初出馬、初当選した片山氏は改 革姿勢を打ち出す。公明支持層の約7割を固めた。

 8区は、斉藤氏が塩谷氏よりやや先行している。斉藤氏は地元企業スズキの鈴木修会長兼社長の全面支援で財界にも支持を広げる。文科相の塩谷氏は選挙区入りが遅れたが、自民支持層の約7割を固めた。平賀氏は雇用改善などを強く訴えている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・愛知
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010205000c.html

 ◇民主、全選挙区で勢い
 ◇岡本氏が海部氏をリード--9区

 民主が県内15選挙区すべてで優位な戦いを進める。民主支持が強い名古屋市内や県南部に加え、保守地盤の県東部でも幅広く浸透している。民主に逆風が吹いた前回選挙でも議席を守った名古屋市内の1~4区は、今回も民主4候補が安定した戦いを進めている。

 1区では、名古屋市長に転身した河村たかし氏の衆院議員時代の秘書だった佐藤氏が河村後援会をベースに運動を展開。民主支持層の約9割を取り込み、無党派層の約4割にも支持を広げる。篠田氏は自民支持層の約8割、公明支持層の8割はまとめた。

 2区の古川氏は宮原氏に、3区の近藤氏は馬渡氏に、4区の牧氏は藤野氏に対し優位に立っている。前回は自民に敗れ、比例復活した5区の赤松氏も民主支持層を中心に幅広く浸透。1~4区の共産候補はそれぞれ支持層固めに懸命。

 6区は石田氏が地元医師会の単独推薦を受けるなど、攻めの選挙戦を展開している。民主支持層の約8割、無党派層の約4割の支持を受け、丹羽氏に対し優勢となっている。

 7区は05年の前回選挙直後、落選した民主候補が覚せい剤所持容疑で逮捕された経緯から民主への風当たりも予想された。しかし、公募候補の元検事、山尾氏が鈴木氏をリード。保守票固めに懸命な鈴木氏に対し、性別、年代を問わず幅広い支持を集めている。

 8区も県連代表の伴野氏が民主支持層の約9割に浸透、無党派層の約5割の支持を取り付けた。伊藤氏は公明の全面支援も受けて懸命に伴野氏を追う。

  9区では、岡本氏が17回目の当選を目指す海部氏に3度目の挑戦。過去2回は海部氏が議席を譲らなかったが、今回は岡本氏が優勢。民主支持層の約9割を固 め、無党派層の約4割、共産支持層の約6割、公明支持層の約2割にも食い込む。海部氏は自民支持層の約7割は固めたものの、これまでのような広がりに欠け ている。

 10区は2度目の挑戦となる杉本氏が幅広く支持を集め、江崎氏に対し優位な戦いを展開。民主支持層の約8割を固め終え、共産、公明支持層にも浸透を図りつつある。

 トヨタ自動車のおひざ元の11区は、トヨタ出身の古本氏が盤石の態勢で土井氏に対しリードを広げている。

  同じ顔ぶれで4度目の対決となる12区は中根氏が優位に立ち、元法相の杉浦氏が巻き返しを図る展開。中根氏は民主支持層の大半を固め、無党派層の支持も集 めている。杉浦氏は自民支持層の約7割を固めたものの、公明支持層は約4割にとどまっている。年代別で見ても、どの年代でも中根氏に後れを取っている。八 田氏は、共産支持層を固めた。

 13区では、落下傘候補の大西氏が副厚労相の大村氏をリード。連合が最重点区として運動員を大量に投入 し、活動を強めている。13区と11区に分かれていた自動車総連は公示後、13区に運動員を集中させる戦術に転換。大西氏は民主支持層の約8割を固め、無 党派層にも浸透を図る。大村氏は自民支持層の約9割を固め公明支持層の約4割からも支持を得ており、残り期間で巻き返しを狙う。

 14区では前蒲郡市長の鈴木克昌氏が民主支持層の大半を固めて杉田氏らとの戦いを優位に進めている。杉田氏は自民支持層の8割は固めた。

  県内で最も保守地盤が強い15区でも、森本氏に追い風が吹き、山本氏を一歩リードしている。森本氏は民主支持層の約9割を固めたほか、共産支持層の約2割 も取り込み、年代、性別を問わず支持を広げている。山本氏は自民、公明支持層のそれぞれ約7割から支持を受けている。解散直前に出馬を表明した斎藤氏は出 遅れている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・岐阜
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010201000c.html

 ◇柴橋氏優勢、追う野田氏--1区

  1区は、柴橋氏が民主支持層の約8割をまとめ、やや優位な戦い。特に40代以上の男性の支持が高い。野田氏は自民支持層の約9割、公明支持層の約7割を取 り込んでいる。両氏とも無党派層での支持は3割程度で競り合っており、さらに浸透を目指す。鈴木氏は共産支持層の半数、社民支持層の約8割を固めている。

 2区は、橋本氏と棚橋氏が激戦を展開している。橋本氏は民主支持層の約7割のほか、共産支持層の半数を取り込み、無党派層でも棚橋氏をやや上回る。棚橋氏は自民支持層の約8割を固め、公明支持層にも広く浸透する。

 前職同士が争う3区は、園田氏が武藤氏をリード。園田氏は民主支持層の約8割、共産支持層の約7割、無党派層でも約半数をまとめている。武藤氏は自民支持層の約8割、公明支持層の約8割を固めているが、無党派層への浸透は広がりを欠いている。

  4区は、今井氏と金子氏が競り合う。今井氏は男性から高い支持を得ており、民主支持層の約7割を押さえた。無党派層の約3割も取り込んだ。金子氏は自民支 持層と公明支持層の約7割を固めたものの、無党派層への浸透は今井氏にやや及ばない。約半数が誰に投票するか決めておらず、情勢は流動的だ。

 5区は阿知波氏が優勢。前回の郵政選挙で自民を離党し、その後復党した古屋氏は自民支持層の約7割、公明支持層の約9割を固めたが、無党派層への浸透が阿知波氏に後れを取っている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

’09衆院選:情勢調査(その1) 1・3・5区、民主に勢い /岐阜
http://mainichi.jp/area/gifu/shuinsen/news/20090822ddlk21010116000c.html

 ◇2、4区は競り合い

  30日の衆院選投開票日を前に、毎日新聞が19~21日に実施した特別世論調査やこれまでの取材を基に、県内5小選挙区の情勢を分析した。岐阜1、3、5 区では民主党の候補が支持を広げ、自民党前職が追う展開になっている。2、4区では両党の候補者が激しく競り合っている。「自民王国」を揺るがしかねない 状況だが、5割近い有権者が誰に投票するか決めておらず、終盤戦に向け、戦いは熱を増しそうだ。【山田尚弘】

 ■1区
 ◇柴橋氏先行、追う野田氏

 民主の柴橋正直氏は前回の郵政選挙では埋没したが、4年間、街頭演説を続けるなどPRし、無党派層の約4割を取り込んだ。民主支持層の約8割を固めたほか、投票先を決めた有権者の6割近くが柴橋氏の名を挙げており、やや優位な戦い。

 前回選で無所属で勝利した自民の野田聖子氏は復党後、初の選挙。閣僚としての実績を訴え、自民支持層の約9割、公明支持層の約7割を固めたが、40代以上の男性の支持では柴橋氏を下回る。

 職業別では、柴橋氏が自営業や事務職、製造業などから高支持を集め、野田氏は経営者・管理職の5割強から支持を得た。共産の鈴木正典氏は共産、社民支持層は固めつつあるが、広がりを欠いている。【山田尚弘】

 ■2区
 ◇男性は橋本氏 女性は棚橋氏

 自民の強い選挙区だったが、今回の政党支持率では民主支持が約3割と約2割の自民を上回った。一方で「支持政党はない」が約3割あり、民主、自民の両候補が激しい戦いを繰り広げている。

 民主の橋本勉氏は、知名度アップに取り組んでおり、民主支持者の約7割を固めたほか、候補者を立てなかった共産党の支持者や無党派層にも浸透している。

 自民の棚橋泰文氏は、日ごろから国政報告会を開くなど、こまめな活動で、自民支持者の7割以上、公明の大半をまとめたほか、民主の支持者にも食い込んでいる。

 男女別では棚橋氏が女性の支持者が多いのに対して、男性の支持は逆に橋本氏が上回っている。5割近くはまだ投票先を決めていない。【子林光和】

 ■3区
 ◇園田氏、支持拡大 武藤氏が後追う

 民主の園田康博氏が自民の武藤容治氏をリードしている。

 園田氏は、中山間地域で票が伸びなかった前回選の反省から、山間部を積極的に回った結果、町村部でも約5割の支持を獲得。誰に投票するか決めている人の約半数は園田氏の名前を挙げ、比例代表で共産に投票するとした人の6割近くも園田氏を支持する。

 武藤氏は、農林漁業者の9割の支持を得るなど、父嘉文氏から引き継いだ固い地盤は健在。小選挙区の投票先を決めた70代以上の半数近くも武藤氏を支持している。ただ、無党派層への浸透で、園田氏に大きく水をあけられている。【石山絵歩】

 ■4区

 今井氏と金子氏、互角の戦い展開

 民主の今井雅人氏と自民の金子一義氏が互角の戦いを繰り広げている。誰に投票するか決めていない人が半数以上おり、投票動向が注目される。

  年代別に見ると、今井氏が20代と、50代以上の男性の高い支持を得ている。金子氏は20~30代、60代以上の女性の人気が高い。職業別に見ると、今井 氏は自営業の6割以上、製造・販売・サービスの5割近くの支持を得ており、金子氏は農林漁業の7割以上、経営者・管理職の5割近くが支持する。重視する争 点は景気対策と「年金・医療・介護」で6割を占めている。

 投票に「必ず行く」「たぶん行く」を合わせると9割を超え、前回の郵政選挙並みの関心の高さを示している。【奈良正臣】

 ■5区
 ◇阿知波氏が浸透、逆風古屋氏苦戦

 民主の阿知波吉信氏が自民の古屋圭司氏より優勢だが、まだ誰に投票するか決めていない人も4割近くいる。

 阿知波氏は、4年間の地道な活動で知名度も上がり、高い政党支持率を背景に広く浸透。「支持政党なし」の回答者の5割近くが支持しているほか、多治見市や出身地の土岐市、中津川市でも着実に支持を広げている。

 前回の郵政選挙で自民分裂選挙を勝ち抜いた古屋氏は、今回は前回以上の危機感でミニ集会などに奔走しているが、「政権交代」の強風を受けて苦戦。「70歳以上」の女性の支持では阿知波氏を上回るが、他では後れを取っている。

 5区でも、前回選で約30%あった自民支持率は10ポイント以上落ち、自民の半数に甘んじていた民主は4割を超えた。【小林哲夫】

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 ◆立候補者=届け出順
 ◇1区(4)=岐阜市(旧柳津町除く)

鈴木正典 45 党県常任委員   共新
野田聖子 48 特命担当相 (5)自前=[公]
小沢和恵 25 幸福県代表    諸新
柴橋正直 30 党県副代表    民新

 ◇2区(3)=大垣、海津市、養老、不破、安八、揖斐郡

橋本勉  56 税理士        民新=[国]
棚橋泰文 46 [元]科技担当相(4)自前=[公]
浜石昭  49 幸福県副代表     諸新

 ◇3区(3)=岐阜(旧柳津町)、関、美濃、羽島、各務原、山県、瑞穂、本巣市、羽島、本巣郡

園田康博 42 党県代表代行(2)民前=[国]
武藤容治 53 党国対副委長(1)自前=[公]
馬渕保彦 45 幸福県副代表   諸新

 ◇4区(3)=高山、美濃加茂、可児、飛騨、郡上、下呂市、加茂、可児、大野郡

今井雅人 47 会社会長     民新=[国]
金子一義 66 国交相   (7)自前=[公]
川合剛弘 47 幸福県副代表   諸新

 ◇5区(2)=多治見、中津川、瑞浪、恵那、土岐市

古屋圭司  56 党広報本部長  (6)自前=[公]
阿知波吉信 46 [元]総務省室長   民新

毎日新聞 2009年8月22日 地方版



選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・三重
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010204000c.html
 ◇中井氏、川崎氏に先行--1区

 民主への追い風の中、1区は川崎氏に3連敗中の中井氏が先行。無党派層や候補者擁立を見送った共産支持層へも浸透する。川崎氏は公明支持層からの支援を得ているが、肝心の自民支持層を固め切れていない。

 2区は、中川氏が民主支持層をほぼ固め終わり自民支持層への食い込みもみせる。鈴木氏は知名度アップに懸命。中野氏は伸び悩む。

 3区は、次代のリーダーとしての期待を集める岡田氏が優勢。平田氏は自民支持層の票固めを急ぐ。

 4区は、森本氏が民主支持層の大半を固めた。幅広い年齢層から好感を得ており自民地盤切り崩しも進める。田村氏は若さと世代交代をアピールし、無党派層取り込みを狙う。

 保守地盤の5区は、藤田氏と三ツ矢氏が横一線の展開。藤田氏が子育て世代からの支持を集める一方、三ツ矢氏は自民支持層は固めつつある。4割が態度を決めておらず、両氏とも無党派層の取り込みに懸命。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

決める夏:’09衆院選 情勢調査 民主、各区に浸透(その1) /三重
http://mainichi.jp/area/mie/09shuinsen/news/20090822ddlk24010178000c.html

  第45回衆院選は、30日の投開票日まで残り1週間余りとなり、候補者たちは激しい舌戦を展開している。毎日新聞は19~21日の3日間、電話による世論 調査を行い、どの候補者が有権者の支持を集めているのか、調査結果と支局の取材から県内5小選挙区の情勢を探った。有権者の9割が投票に「必ず行く」「た ぶん行く」と答え、「政権選択」が最大焦点の今選挙への高い関心がうかがえる。投票先を決めていない人が4割強おり、今後の展開次第で情勢が変動する可能 性もある。【衆院選取材班】

 ◇1区--党勢で中井氏リード

 民主の中井氏が党の勢いに乗り、幅広く支持を集めてややリード。自民の川崎氏が公明支持層の支援を受けて追い上げている。

  中井氏は民主支持層の7割強を固めたのをはじめ、無党派層の5割も取り込む。共産支持層からも一定の支持を獲得している。70代以上を除く幅広い年齢層に 浸透し、「子育て・教育」に関する政策を重視する層の期待が大きい。川崎氏は、公明から推薦を受けているが、自民、公明支持層ともに7割程度しか固め切れ ていない。党への逆風から無党派層の支持は1割強にとどまっている。

 ◇2区--中川氏、各世代が支持

 5選を目指す民主の中川氏が、各世代からまんべんなく支持を得ている。中川氏は民主支持層の8割を固め、無党派層にも浸透、さらに自民支持層へも食い込みをみせる。政権交代や子育て・教育が今回の選挙の争点ととらえる有権者からの支持が、特に厚い。

 自民の鈴木氏は公明支持層の6割以上から支持されているが、足元の自民支持層は半数しか固められていない。無党派層への浸透もいまひとつだ。70歳以上の男女からの支持は高い。

 共産の中野氏は、共産支持層を固め、さらに上積みを目指す。

 ◇3区--期待集め岡田氏優勢

 政権交代が確実視される中、党幹事長として「ポスト鳩山」の期待を集める民主の岡田氏が優位に戦いを進めている。

 岡田氏は、民主支持層の9割を固め、無党派層の5割の支持を得ている。共産支持層も取り込み、自民の平田氏を推薦する公明支持層にも食い込んでいる。市部、郡部ともに安定した戦いで、各世代から支持を集める。

 過去の選挙とは異なり、今回は比例順位で優遇措置がない平田氏だが、自民支持層の5割強しか固め切れておらず、公明支持層も4割程度しか取り込めていない。
 ◇4区--追い風で森本氏優位

 前回選は比例復活当選だった民主の森本氏が、党への追い風を受けて幅広く浸透し、優位な情勢。自民の田村氏への雪辱を期す。

 森本氏は、連合三重傘下の労組の支援を受け、民主支持層の8割強を固めた。推薦を受けた国民新党支持層にも食い込んでおり、自民支持層の一部も取り込んでいる。市郡別では郡部の支持が厚い。

 田村氏は、自民支持層の7割強を固め、推薦を受けた公明支持層の6割を取り込んでいる。製造・販売・サービス業の支持が厚い。

 両氏とも無党派層の取り込みがいまひとつ。無党派層の動向がかぎになりそうだ。

 ◇5区--藤田、三ツ矢両氏競る

 民主の藤田氏が追い風に乗り、3選を目指す自民の三ツ矢氏とつばぜり合い。

 藤田氏は民主支持層の7割を固めた。市部で支持を集めるが、郡部が伸び悩む。30代の支持が高い。最も重視すべき政策に子育て・教育を挙げた層の4割から支持を得る。

 過去2回の衆院選で圧勝した三ツ矢氏は、自民支持層の7割と、公明支持層の5割を固め、さらに浸透を図る。年代別では、70歳以上で支持が厚い。

 4分の1近くを占める無党派層で、態度を明確にしない率が高く、無党派層取り込みが選挙の行方を左右しそうだ。

 ◇投票に「行く」9割 無党派層も関心高く9割

 投票に行くかどうかを尋ねたところ、「必ず行く」が71%、「たぶん行く」が21%となり、合わせて9割が「行く」と回答。有権者の高い関心がうかがわれる。「たぶん行かない」は2%、「行かない」は2%しかなかった。

 年代別では、60代の8割強、50代と70歳以上の8割弱が「必ず行く」と回答した。20代で「必ず行く」と回答したのは5割弱にとどまったが、「たぶん行く」と合わせると8割となる。

 「支持政党はない」と回答した、いわゆる無党派層は22%だった。年代別では20代が30%と最も多く、次いで40代が29%だった。30代と50代も2割を超えている。60代は13%、70歳以上では12%だった。

 無党派層の5割が投票に「必ず行く」、4割弱が「たぶん行く」としている。小選挙区の投票先を質問すると4割が民主候補、1割強が自民候補と回答し、半数近くが無回答だった。

 各陣営にとって、無党派をいかに取り込むかが大きな課題となりそうだ。

 ◇政党支持--民主、前回倍増41% 自民は半減18%

 支持政党をみると、民主は41%で、前回衆院選(05年)の20%から倍増。逆に自民は18%で前回の35%に比べ半減した。公明は前回比1ポイント増の6%、共産は同1ポイント減の2%だった。

 民主は、各年代で自民を上回る支持を得た。特に30、40、60代では男女ともに自民を大きく上回った。

 民主に対する男性の支持は48%で、女性の35%より厚かった。自民支持は男女ともに18%だった。

 民主支持者は、小選挙区で8割、比例で9割弱が「民主(候補)」に投票するとしているのに対し、自民支持者で投票先を「自民(候補)」としているのは、小選挙区で6割強、比例で8割弱にとどまっている。

〔三重版〕
毎日新聞 2009年8月22日 地方版


<東海ブロック>

選挙:09衆院選 情勢調査 比例・東海
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010208000c.html
 (定数21)
 ◇共産

佐々木憲昭  63 (4) 前

河江明美   44     新
 ◇社民

坂喜代子   57     新
 ◇幸福

小林早賢   50     新

堀田利恵   47     新

安宅正行   45     新

山本純子   40     新

近藤海城   50     新
 ◇公明

坂口力    75 (10)前

大口善徳   53  (4)前

伊藤渉    39  (1)前

水野吉近   45     新

国森光信   39     新
 ◇民主

笠原多見子  44     新

金森正    71     新

山田良司   48     新

吉田統彦   34     新

三輪信昭   66     新

小林正枝   37     新

大山昌宏   39     新

磯谷香代子  43     新
 ◇日本

桑原耕司   67     新
 ◇国民

青山丘    68  (9)元

稲村公望   60     新
 ◇民主12議席うかがう

  支持の厚い地域ながら前回は議席を減らした民主が4議席増の12議席をうかがう勢い。既に支持層の8割を固めた。各年代とも4~5割程度の支持を集めてい る。自民は自民支持層の約8割を固めたが、無党派層の支持は1割程度と低調。4議席減の5議席に落ち込む可能性もある。

 公明は今回も3議席を確保しそう。共産も支持層を手堅くまとめ、1議席維持の情勢。社民、国民、みんな、日本は議席確保へ支持拡大を目指す。



<滋賀県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・滋賀
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010216000c.html
 ◇民主、全区で優勢

 1区は、前回、上野氏に惜敗した民主副代表の川端氏が優勢。民主支持層の8割を固め、共産支持層も一部取り込む。「政権交代」を重視する人の8割からも支持を受ける。上野氏は自民、公明の両支持層の7割前後が支持。川内氏は共産支持層の4割をまとめた。

 2区は田島氏が優位。民主支持層の大半を固め共産の支持層にも支持が広がる。前回は郵政民営化を巡り保守が分裂したが、自民の造反候補への「刺客」だった藤井氏は自民支持層の8割を固めた。

 3区は三日月氏が幅広い年代から支持を受ける。民主支持層の9割を押さえ、共産支持層にも浸透。宇野氏は自民支持層の7割近くをまとめた。木村氏は共産だけでなく社民支持層にも浸透している。

 4区は奥村氏に追い風。民主支持層の8割をまとめ、自民支持層も一部支持する。武藤氏は自民、公明支持層の7割近くをまとめた。坪田氏は共産支持層の8割を固めた。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・京都
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010218000c.html
 ◇平、伊吹氏が激戦--1区

  1区は平氏と伊吹氏が激しく競り合い、穀田氏が2人を追う展開。平氏が民主支持層の8割近い支持を集めているのに対し、元財務相の伊吹氏は自民の他、公明 支持層にも浸透している。穀田氏は共産に加え、党派を超えた個人票も集める。約4割が投票先を無回答とした無党派層の動向が鍵を握る。

 2区は前原氏が民主支持層に加え、無党派層の支持も得て優勢。山本氏は自・公支持層を固め切れていない。原氏は共産支持層を軸に追い上げ、藤田氏は支持拡大に躍起。

 3区は泉氏が民主支持層を基盤に性別・年代を問わず、幅広い支持を集めて優位に立つ。清水氏は自・公支持層を固め、さらに無党派層への浸透を狙う。石村氏は共産支持層の多くを固めた。

 4区は民主支持層をがっちり固めた北神氏がリード。保守分裂で自・公支持層が割れ、この影響を受けた田中氏と中川氏が追いかける。若い吉田氏は共産支持層を固め、同世代への浸透を目指す。

  5区は谷垣氏と小原氏の激戦。党や内閣の要職を歴任した谷垣氏は知名度を生かして自・公支持層を固め、民主支持層の一部にも食い込んでいる。一方、追い風 に乗る小原氏は、自民の1・5倍に達する民主支持層の約7割をまとめる勢い。共に無党派層への浸透を図る。吉田氏は共産支持層を固めている。

 6区は4選を目指す山井氏が優位な戦い。民主支持層の大部分を固め無党派の支持も広げる。井沢氏は自・公支持層に浸透するが、女性層の支持拡大が鍵。浜田氏は共産支持層の上積みを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・大阪
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010221000c.html
 ◇森山氏を追う北側氏--16区

 1区は、熊田氏が幅広く浸透。民主支持層の大半を固めた。追う中馬氏は高齢者層や無党派層への食い込みを図る。辻氏は中高年を軸に支持を集める。民主の公認争いに敗れた堺井氏は女性票の掘り起こしに懸命。

 2区は再挑戦となる萩原氏に勢い。民主支持層から広く支持を集める。郵政造反組として前回衆院選で自民を離れた左藤氏は公明支持の一定層を固めた。川条氏は自民支持層への浸透を図る。吉永氏は組織固めを進める。

 3区は中島氏が優位な戦い。田端氏は公明支持層の大半を固めて追いかける。千葉氏は知名度アップを図る。

 4区は雪辱を期す吉田氏が民主支持層と全世代で幅広い支持を集めてリード。中山氏は自民、公明支持層ともに固め、無党派層への浸透も狙う。長谷川氏は党支持層を固める。

 5区は政権交代を掲げる稲見氏が優勢な戦い。谷口氏は実績を強調し追いかける。姫野氏は支持拡大に懸命。

 6区は元大阪市議の村上氏が一歩リード。福島氏は公明支持層の厚い基盤を背景に巻き返しを図る。矢野氏は票の上積みを目指す。

 7区は藤村氏が浸透して先行。小泉チルドレンの渡嘉敷氏も地元府議らの支援を受け懸命に追いかける。駒井氏も党勢拡大を狙う。

 8区は返り咲きを狙う中野氏が幅広い支持を集めて安定した戦い。民主支持層の大半を固め公明支持層の一部も取り込む。大塚氏は無党派層での支持拡大を図る。久門氏は支持拡大に全力。

 9区は大谷氏に追い風が吹き、民主支持層の大半を押さえた。06年の補選を制した原田氏は自民、公明支持層を着実に押さえ追いかける。村上氏は党支持層に浸透。吉野氏は医療制度改革を訴える。

 ◇辻元氏と松浪氏譲らず--10区

  10区は、前回比例で復活した辻元氏と前職の松浪氏が激しく競り合っている。民主支持層と無党派層の票を狙って、両陣営が争う。辻元氏は推薦を得た民主支 持層の多くを固めた。松浪氏は自民、公明支持層に加えて民主支持層の一部を取り込んで追う。浅沼氏は社民の支持層にも一定の広がりを見せる。

 11区は5選を目指す平野氏が盤石の戦い。井脇氏は自民支持層の票上積みを図る。山下氏は浸透に懸命。

 12区は復活を期す樽床氏が着実に支持を広げ、北川氏をリード。樽床氏は30、50代への浸透が目立つ。北川氏は公明の支持層への広がりを目指す。重田氏は社民支持層の一部からも支持を得た。

 13区は民主が候補擁立を見送った。白石氏と西野氏が激しく争う。白石氏は民主支持層に浸透し始め、女性票の取り込みも目指す。西野氏は公明支持層の多くを固め猛追する。吉井氏は比例での復活もうかがう。

 14区は長尾氏が5選を目指す谷畑氏を一歩リード。長尾氏は無党派層にも浸透を見せ、追い風に乗る。谷畑氏は自公の支持層を固める。野沢氏は勢力拡大に懸命。三宅氏は前八尾市議としての知名度で支持を広げる。

 15区は、新人大谷氏を前職の竹本氏が追う展開。大谷氏は民主、社民、竹本氏は自民、公明の各支持層を固めている。中野氏は若い世代に一定の浸透。

 16区は森山氏が無党派層にも食い込み、勢いをみせる。各年齢層からの支持も安定しており、特に50代の支持が高い。比例重複をせず、背水の陣で臨む北側氏は選挙協力を結んでいる自民支持層への広がりを狙う。岸上氏は組織固めに全力。

 17区は辻氏が政権交代を望む層から多くの支持を集め、頭一つ抜け出す。岡下氏は子育て・教育の充実を求める層に浸透を図る。西村氏は知名度の高さを生かし、自民、民主支持層にも食い込む。坂本氏は支持拡大に懸命。

 18区は、中川氏が自民府連会長の大ベテラン・中山氏を抑える展開。高齢批判をかわしたい中山氏だが、20~60代は中川氏支持、70代以上は中山氏支持という、対照的な傾向がみられる。大塚氏は支持層を広げ、巻き返しを図る。

 19区は長安氏が盤石の戦い。民主や無党派層のほか、共産支持層にも一定の浸透をみせる。前回比例復活した松浪氏は、自民支持層を固め、挽回(ばんかい)を図る。和気氏は若い層を中心に支持を広げたい。


毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・兵庫
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010222000c.html

 ◇田中、冬柴氏が並ぶ--8区

  1区は追い風に乗る井戸氏が優位な戦い。民主支持層の約9割をまとめ、無党派層の3割以上に浸透。与党支持層にも食い込む。前回初当選の盛山氏は組織を引 き締め、自民、公明支持層をそれぞれ約7割固めたが、無党派層の支持が伸び悩む。味口氏は共産支持層の約9割をまとめた。原氏は2大政党批判の受け皿を目 指す。

 2区は向山氏を赤羽氏が追う。労組出身の向山氏は民主支持層の8割程度を固めた。自民支持層から上積みも目指す。赤羽氏は公明支持層をまとめ自民支持層と無党派層の取り込みを図る。井村氏は共産支持層を固めた。

 3区は土肥氏が優勢に選挙戦を進める。無党派層の半分に浸透し自民支持層にも食い込みを狙う。前回選挙で初当選した関氏は自民支持層の6割程度をまとめた。金田氏は組織票をまとめ、黒江氏は知名度の向上を図る。

 4区は、高橋氏が井上氏を一歩リードしている。都市部が基盤の高橋氏は民主支持層の約8割を固める。井上氏は固い地盤を中心に自民支持層の約7割、公明支持層の約7割をまとめる。前自民県議の石原氏は自民支持層へ浸透しきれていない。

 5区は梶原氏が民主、社民支持層を固め、共産支持層や無党派層にも支持を広げて優位な戦い。谷氏は自民支持層はほぼまとめたが、公明支持層は5割ほどにとどまる。

 6区は市村氏を木挽氏が追う。社民支持層の約5割も市村氏を支持する。木挽氏は自民支持層の約7割、公明支持層の約9割をまとめた。北野氏は共産支持層以外への浸透を図る。

 7区は民主支持層の約8割をまとめた石井氏が社民支持層にも食い込み優勢。知名度で勝る大前氏は自民支持層の約7割を固め、巻き返しを図る。平野氏は共産支持層の票固めに全力。

  8区は、田中氏と冬柴氏が横一線で激しく競り合う展開。民主の推薦を受けた田中氏は民主支持層の3分の2を固めた。冬柴氏は公明支持層を固めたが、約4割 にとどまる自民支持層のさらなる拡大を目指す。市来氏は、社民支持層の4割が支持。連合兵庫の支持を得て民主支持層にも浸透を目指す。庄本氏は共産支持層 の9割を固め、無党派層への支持拡大を目指す。

 9区は西村氏が安定した戦い。自民支持層の8割、公明支持層の3割を固めた。宮本氏は民主推薦の風に乗って追いかける。無党派層の取り込みが課題。

 10区は岡田氏が民主支持層の7割強を固めて優位。候補擁立を見送った共産支持層にも浸透する。渡海氏は自民支持層をほぼ固め、公明支持層への食い込みを図る。約半分の有権者が態度未定だ。

 11区は松本氏が性別、年齢を問わず幅広い支持を集めて一歩リード。共産支持層や無党派層にも浸透、自民支持層にも食い込む。戸井田氏は自民、公明支持層をほぼ固め、引き締めを図る。

 12区は山口氏を河本氏が追う。山口氏は民主支持層の7割強を固め、共産支持層にも浸透。河本氏は自民、公明票を手堅くまとめた。ともに高い知名度を生かして無党派層への食い込みを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・奈良
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010224000c.html
 ◇滝氏が高市氏に先行--2区

 1区は馬淵氏が安定した戦い。郵政造反組で自民に復党した森岡氏が追う。馬淵氏は幅広い年代に浸透。無党派層の約6割の支持を集める。井上氏は支持拡大を図る。

  2区は滝氏が優勢で、高市氏と西氏が追う。郵政造反組の滝氏は自民、新党日本を経て解散と同時に民主に入り、民主支持層の約9割を固める。前回衆院選で、 滝氏の刺客として1区から移った高市氏は安倍内閣で閣僚を務めた実績を強調。自民支持層の約7割、公明支持層の約5割に浸透する。

 3区は吉川氏が一歩リード。奥野氏が追い上げ、豆田氏が続く。吉川氏は、民主支持層の約8割、無党派層の約3割から支持を得る。奥野氏は、父誠亮氏から引き継いだ地盤を基礎に組織を固める。

 4区は前田武志参院議員元秘書の大西氏が追い風を受け、幅広い年齢層に浸透。田野瀬氏は、自民支持層の約8割、公明支持層の約7割を固める。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・和歌山
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010225000c.html
 ◇自民王国、崩壊危機

 全県で民主がリードし、自民王国を崩す勢いを見せている。

 1区は無党派層への浸透で勝る岸本氏が民主支持層の7割強を固めるとともに、公明支持層にも食い込んで先行。谷本氏は自民支持層の約8割をまとめ追う。国重氏は支持拡大を図る。

 2区は阪口氏が優位に戦いを進める。民主支持層の約8割をまとめ、無党派、共産支持層にも食い込む。石田氏は自民支持層の約7割をまとめ、公明支持層の固い支持も得て追い上げを図る。

 3区は玉置氏がわずかにリード。選挙区をこまめに回り民主支持層の9割、共産支持層の7割をまとめた。二階氏は自民、公明支持層の7割以上を固めた。無党派層への浸透を激しく争う。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・鳥取
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010228000c.html
◇湯原氏がリード--2区

  1区は石破氏が自民、公明支持層を固め、抜群の知名度を生かして市部の無党派層にも支持を広げ優勢。追う奥田氏は石破氏の秘書時代の人脈を生かして自民支 持層の切り崩しを図るが、民主支持層を固め切れていない。民主への追い風に乗って無党派層をどこまで取り込めるかが鍵。岩永氏は共産支持層以外の支持拡大 を図る。

 2区は、湯原氏が民主支持層と無党派層を中心に支持を拡大し、赤沢氏をリード。業界団体などこれまでの自民支持層の切り崩しも 進めている。07年参院選で民主に流れた自民支持層の奪還に必死の赤沢氏は、組織戦を進めて自民、公明支持層をほぼ固めた。態度を決めていない無党派層の 動向が焦点。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選:情勢調査(その2止) 男性民主、女性自民 /鳥取
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20090822ddlk31010440000c.html
 ◆重視する争点
 ◇「年金・医療・介護」が35% 「景気対策」25%、男女関心高く

  「最も重視する争点」のトップ3は、「年金・医療・介護」が35%▽「景気対策」25%▽「子育て・教育」が12%だった。「年金・医療・介護」と「景気 対策」は男女とも高い関心を示したが、「子育て・教育」は女性17%、男性7%と大きな差がみられた。自民、民主ともに子育て支援策を主要施策と位置づけ るが、男性有権者の関心は高くないようだ。

 男女別では、男性は20~40代が「景気対策」▽50~70代が「年金・医療・介護」を筆頭にあげた。女性は、20代と40代が「景気対策」▽50~70代が「年金・医療・介護」▽30代は「子育て・教育」だった。

 「景気対策」を筆頭にした人の投票先は、小選挙区は自民、比例代表は民主と逆になった。「年金・医療・介護」の人は、小選挙区、比例代表ともに民主。「子育て・教育」の人は、小選挙区は自民、比例代表は民主という傾向になった。【遠藤浩二】

 ◆政権担当能力
 ◇男性民主、女性自民

  「民主、自民のどちらの政権担当能力があるか」と尋ねた問いでは、民主、自民とも37%で並んだ。男女別では、男性は民主支持が多く、女性は自民支持が優 勢だった。年代別では、20代、50代、60代は民主を選んだ人が多く、30代、40代、70代は自民支持が多くなった。

 職業別では、自営業▽製造・販売・サービス業などで民主支持が多く、経営者・管理職▽農林漁業などは自民支持者が多かった。

 民主を選択した人の小選挙区での投票先は約8割が民主、1割が自民。比例代表は約7割が民主、自民は1割未満だった。一方、自民を選んだ人は、小選挙区では7割が自民、1割が民主。比例代表は5割が自民、2割が民主となった。【遠藤浩二】

 ◆無党派層の投票行動
 ◇民主に追い風 比例、前回より19ポイント拡大

 無党派層は、選挙のたびにすう勢をきめる「鍵」と位置づけらてきたが、今回の調査では、無回答と合わせても3割程度とスケールが小さくなった。

 無党派層で投票に「必ず行く」「たぶん行く」は計89%。依然、政治への関心は高い。小選挙区でだれに投票するかを決めていない人は48%で、この票の行方が選挙戦に影響しそうだ。

  比例代表の投票先を前回選と比較すると、民主は24%から43%に拡大。自民は前回の21%から9%に半減した。公明は5%で変わらず。共産と国民新党は ともに2%から5%に増え、社民は11%から4%とふるわない。ここでも民主への追い風が観測できる。まだ決めていない人は30%。

 「自民と民主のどちらに政権担当能力があるか」の問いでは、32%が自民、29%が民主を挙げた。無回答は39%だった。

 最も重視する争点は「景気対策」が32%▽「年金・医療・介護」が22%。この2項目がほかを大きく引き離した。【田中将隆】
 ◇どちらが首相にふさわしい 麻生氏16%、鳩山氏29%

  「麻生首相と鳩山代表のどちらが首相にふさわしいか」の問いでは、鳩山代表が29%、麻生首相が16%だった。ただ「どちらもふさわしくない」が半数近く にのぼっており、県内有権者は永田町に人材不足を感じている。年代別では、20代から50代で半数以上が「どちらもふさわしくない」と回答。特に30代男 性では8割が2人とも袖にした。

 40代から60代は鳩山代表を選ぶ回答が麻生首相のほぼ3倍に達した。麻生首相は30代から60代男性からの支持が1割程度に低迷している。

  支持政党別では、民主支持層の6割が鳩山代表を、自民支持層の約半数が麻生首相を選んだ。ここでも両党支持層とも4割近くが「どちらもふさわしくない」と 回答。党支持者からもそっぽを向かれ、“遠心力”の強さを印象付けた。公明支持層では6割近くが「どちらもふさわしくない」と回答した。【武内彩】

毎日新聞 2009年8月22日 地方版

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・島根
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010229000c.html

 ◇細田、小室氏互角--1区

 1区は知名度で上回る党幹事長の細田氏が小室氏と激しく競り合う。保守層の厚い選挙区で約150団体の推薦を受けた細田氏は、自民支持層の8割を固めている。小室氏は民主支持層の9割近くを固める一方で、無党派層へ浸透し切れていない。石飛氏も支持は広がっていない。

  2区は故竹下登元首相の実弟の竹下氏が組織選挙を展開し、党幹事長の亀井氏をリード。自民支持層の9割、公明支持層の7割を固めた。無党派層の4割からも 支持を受ける。長女亜紀子氏が自民現職を破って当選した07年参院選の再来を狙う亀井氏は、民主支持層の6割以上を固める一方、4年前に離党した自民支持 層には食い込み切れていない。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊


2009衆院選:情勢調査(その1) 1区、自民・民主が激戦 /島根
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090822-00000278-mailo-l32
8月22日17時1分配信 毎日新聞
 ◇3割、無党派の動向に注目
  第45回衆院選は30日の投開票に向け中盤に差し掛かり、県内2選挙区の7候補は連日、激しい舌戦を繰り広げている。毎日新聞は選挙の動向を探るため、 19~21日の3日間、県内の有権者を対象に世論調査を実施。これまでの取材で得た情報と合わせて選挙戦の中盤情勢を分析した。1区では自民党前職と民主 党新人が激しく競り合う。2区は自民党前職が優位に選挙戦を進め、国民新党前職が追う展開となっている。一方で、3割を超える有権者がまだ投票先を決めて おらず、最後まで目が離せない状況となっている。【衆院選取材班】
 ◆1区
 ◇細田氏がややリード
 自民党幹事長の細田博之候補 は、官房長官を務めていた前回選と同じく本人不在の選挙戦。期間中は公示日も含めて一度もお国入りしていないが、留守を預かる自民県議らが中心となって活 動を続ける。それでも、当選6回、政権与党の「顔」としての知名度と実績を背景に、自民支持層の8割、推薦を受ける公明支持層の4割超を固めて民主党の小 室寿明候補をややリード。世代別でも、若年層から高齢者まで幅広く支持を受けている。
 小室候補は民主支持層のほか、推薦を受ける国民新党支持層 などを固める。前回選は2区での立候補だったが、05年12月に1区に転出してからは、街頭演説などを繰り返して、知名度向上に努めてきた。党の掲げる 「政権交代」を前面に打ち出しながら、無党派層への浸透も狙う。
 共産党の石飛育久候補は雇用問題の解決や護憲などを訴え、支持拡大を図る。「建設的野党」を掲げながら、民主党を中心とした野党連合とは一線を画すが、自公政権の批判票を取り込み切れてはいない。
 幸福実現党の池田健一郎候補は、減税による景気改革と北朝鮮のミサイル攻撃阻止などを訴えている。
 ◆2区
 ◇竹下氏、安定した戦い
  4選を目指す自民党の竹下亘候補は、07年の参院選での自民党現職候補の落選や、与党への逆風に対する危機感から、これまでの選挙戦では行っていなかった 公示前の街頭演説を積極的に展開。ミニ集会も大票田の旧出雲市内では従来の3倍に増やすなど、きめ細かい活動を繰り広げ、保守層や無党派層へ浸透する安定 した戦いを進めている。連日、選挙区内をくまなく回りながら、副財務相として政府の経済対策にかかわった実績を示し、「何が何でも田舎は守り抜く」と訴え ている。
 前回選では約5万5000票差で敗れた竹下候補に対し、民主、社民両党との「野党共闘」で挑む国民新党幹事長の亀井久興候補は、民主支 持層を中心に各党支持層から幅広く支持を受ける。選挙運動の合間を縫って上京し、党幹事長としてテレビ出演などを通して郵政民営化の見直しや減税などを訴 えている。有力な支持母体である郵政政策研究会に加え、連合島根も全面的に支援。長女で参院議員の亜紀子氏もフル回転で支持拡大に努めるが、一方で4年前 に離党した自民支持層に十分浸透し切れていない。
 幸福実現党の相浦慎治候補は消費税の廃止や国防体制の強化などを訴えている。
………………………………………………………………………………………………………
 ◆立候補者(届け出順)
 ◇島根1区
石飛育久  31   共新
小室寿明  48   民新=[国]
池田健一郎 29   諸新
細田博之  65(6)自前=[公]
 ◇島根2区
亀井久興 69(5)国前=[民][社]
竹下亘  62(3)自前=[公]
相浦慎治 41   諸新

8月22日朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・岡山
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010230000c.html
◇高井氏と逢沢氏並ぶ--1区

 1区は高井氏と逢沢氏がほぼ互角の戦い。高井氏は民主支持層の7割を固めたほか、社民支持層にも浸透。逢沢氏は自民支持層の8割、公明支持層の7割を固めた。東氏は党勢拡大を図る。約2割が投票態度を未定としており情勢は流動的だ。

 2区は津村氏を萩原氏が追う展開。津村氏は民主支持層に加え、共産支持層にも浸透。無党派層の取り込みでも優位に立つ。萩原氏は組織固めで巻き返しを図る。熊代氏、赤松氏も支持拡大を狙う。

  3区は高い知名度と強固な地盤に支えられた平沼氏が先行。西村氏と阿部氏が追い上げる。平沼氏は自民支持層の5割をまとめ、公明、民主支持層にも食い込 む。公示直前に出馬表明した西村氏は、民主支持層の6割に浸透。阿部氏は公明支持層の5割を固めたが、自民支持層をまとめ切れていない。

 4区は柚木氏に勢いがある。民主支持層の8割強、無党派層の5割を取り込んだ。橋本氏は自民支持層の約7割、公明支持層の5割をまとめ、票の上積みを図る。

 5区は、花咲氏が加藤氏を一歩リード。花咲氏は民主支持層の7割、社民支持層の5割を固めた。加藤氏は自民支持層の7割近くをまとめ、無党派層にも浸透し追い上げる。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・広島
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090822ddm010010231000c.html
 ◇空本氏、中川秀氏競る--4区

  1区は菅川氏と岸田氏が接戦。菅川氏は民主支持層の大半を固めたほか、無党派層や国民新支持層などにも幅広く浸透。岸田氏は自民支持層の約9割や公明支持 層の約7割を固め、無党派層への食い込みを図る。比例中国ブロックに重複立候補した上村氏と藤本氏は比例と連動させ党の支持拡大に懸命。

 2区は、松本氏が民主支持層の約9割をまとめ、共産支持層にも浸透し、優位に立つ。平口氏は自民、公明支持層の大半を固め、業界団体へ支持を訴えている。無党派層への浸透にも懸命だ。

 3区は橋本氏が先行。民主支持層の約9割を固めたほか無党派層にも幅広く浸透し、優位に選挙戦を進めている。増原氏は総決起集会を連日開き、自民支持層の約8割から支持を集めるなど巻き返しを図る。

 4区は3回目の挑戦となる空本氏が元党幹事長の中川氏と競り合う。空本氏は民主支持層の大半を固め、無党派層へも支持拡大を図る。中川氏は選挙区に張り付き、こまめに街頭演説を展開。自民、公明各支持層をまとめ、無党派層への食い込みに懸命だ。

 5区は、三谷氏が民主、社民支持層の大半をまとめ、国民新支持層にも浸透し、一歩リードする。追う寺田氏は、自民支持層の約8割を固め、公明支持層への浸透に全力を注ぐ。無党派層の支持は三谷、寺田両氏が拮抗(きっこう)しており、今後の焦点になりそうだ。

 6区は高い知名度と強固な地盤を持つ亀井氏が、民主支持層の大多数に浸透。さらに、自民支持層にも食い込み、安定した選挙戦を展開する。小島氏は、支援組織の引き締めと公明票の上積みに懸命。花岡氏は支持拡大を図る。

 7区は、民主への追い風を受け優位に戦いを進める和田氏を宮沢氏が追っている。和田氏は無党派層にも支持を広げ、与党批判票の獲得を目指す。宮沢氏は保守系市議らを中心に組織固めに力を注ぎ、公明支持層の取り込みを図り、巻き返しを狙う。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選:情勢調査(その1) 鍵にぎる無党派票 /広島
http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20090822ddlk34010366000c.html

  30日投開票の衆院選で、毎日新聞は19~21日に電話世論調査を実施、取材結果と併せて25人が立候補した県内7選挙区の情勢を分析した。1区と4区で 民主と自民の候補が接戦を繰り広げ、残りの5選挙区では民主と国民新の候補が優位に戦いを進めている。一方、自民は巻き返しに懸命だ。ただ、選挙結果を大 きく左右するとみられる無党派層は、4割以上が小選挙区の投票先をまだ決めていないと答えており、票の行方は流動的な側面が大きい。また、有権者の関心 は、景気対策と年金・医療・介護に多く集まった。

 ◆1区
 ◇菅川氏、岸田氏と互角の戦い

 支持政党を「民主」と答えた人が約3割を占めたのに対し、「自民」と答えたのは約2割。民主への追い風に乗って、前回約4万8000票差で敗れた民主の菅川氏が、強固な地盤を誇る自民の岸田氏と互角の戦いを進めている。

 菅川氏は民主支持層の約8割を固めた。国民新支持層も固めつつある。今後、2回の大規模集会を計画し、支持拡大を図る。

 6選を目指す岸田氏は自民支持層の約9割、公明支持層の約7割をそれぞれ固めた。消費者行政推進担当相などを務めた実績を訴えて浸透を狙う。

 社民の上村氏は、雇用環境の改善を訴えて党支持層を中心に浸透を図る。共産の藤本氏は「新政権の防波堤になる」と主張し、党の存在感を示そうと懸命だ。幸福実現の山本氏は消費税全廃などを掲げる。

 無党派層の約7割が投票先を決めておらず、無党派層の支持を得られるかが勝敗を左右しそうだ。【樋口岳大】

 ◆2区
 ◇松本氏、支持固め有利に

  05年の前回選で比例中国ブロックで復活当選した民主の松本氏が、民主支持層の約9割を固めて有利な戦いを進めている。今回広島2区に候補を擁立しなかっ た共産支持層にも食い込み、無党派層からは約4割の支持を集めている。ただ、無党派層の約3割が投票先を回答しておらず、情勢は流動的だ。年代別では、 20~60代まで過半数と幅広く浸透。男性から5割強、女性からも約5割の支持を得ている。

 前回2度目の国政挑戦で初当選し、雪辱を果 たした自民の平口氏は、自民支持層の8割近く、公明支持層の8割をまとめた。さらなる組織の引き締めによる票の上積みで、巻き返しを図る。また、2割強の 支持を受ける無党派層への一層の浸透にも懸命。年代別では、70代以上の4割をまとめて松本氏を上回ったものの、20代は1割弱、30~60代は2~3割 台の支持にとどまった。

 幸福実現の宮内氏は、教育改革や憲法改正などを訴えている。【加藤小夜】

 ◆3区
 ◇橋本氏が幅広く浸透

 2度目の挑戦となる民主、橋本氏が優位に選挙戦を進める。橋本氏は民主支持層の約9割を固めたほか、無党派層の約3割にも浸透している。比較的無党派層が多い市区部で5割弱の票を固めたのに加え、保守層が多いとされる町村部でも約6割の支持を得た。

 橋本氏は、最も重視する争点を「子育て・教育」「行政改革」「年金・医療・介護」と回答した各層の半数以上から支持を集めた。年齢層別では、30代で半数近くの支持を集めた。

  一方、自民の増原氏は町村部では約3割の支持を得たが、市区部での支持は約2割にとどまった。自民支持層の約8割を固めたほか、公明支持層の6割を固め、 一層の取り込みを図って、懸命に追い上げる。増原氏は職業別では自営業や学生の約4割を固め、旧大蔵省出身の増原氏に景気回復の手腕を期待する傾向がうか がえる。

 幸福実現の日高氏は公教育改革などを掲げている。【井上梢】

 ◆4区
 ◇空本氏、中川氏と競り合う

 民主の空本氏は、3度目の挑戦で自民の中川氏と競り合う。空本氏は民主支持層の約9割を固め、無党派層にも浸透を図る。

 衆院解散前の「麻生降ろし」の動きなどで注目を集めた中川氏は、自民支持層の約9割、公明支持層の約8割と支持基盤を固めた。

 無党派層からの支持は、両氏とも約3割とほぼ互角。最も重視する争点を政権交代と答えた人のうち約9割が空本氏を支持する一方、景気対策と回答した人の約5割が中川氏を支持している。

 年齢層別では20、40、50代のそれぞれ半数近くが中川氏を支持。一方で、空本氏は30、60代各層の過半数から支持を得ている。

 男女別では、空本氏が男性の約5割、女性の3割超から支持を集めた。中川氏は女性の約4割、男性の約3割から支持を受けている。ただ、回答者の4割が投票先を決めておらず、情勢は流動的だ。

 幸福実現の沖氏も支持固めに走る。【矢追健介】

 ◆5区
 ◇三谷氏、寺田氏抑え込む勢い

  前回選で比例代表で復活当選した民主の三谷氏が、3度目の挑戦で自民の寺田氏を抑え込む勢い。「政権交代」の追い風に乗って民主支持層の大半を固めた。各 党支持層にもまんべんなく食い込み、公明、自民の一部の票も狙う。04年の衆院補選から、大票田・呉市で寺田氏を上回る票を得ており、同市を中心にした中 高年層の保守無党派層への拡大を図っている。

 自民の寺田氏は、自民支持層の約8割と、公明支持層の約6割を手中にし、陣営の引き締めと 無党派層への浸透に懸命。池田勇人元首相から3代引き継いできた保守地盤の企業、各種団体へのあいさつ回り、総点検に力点を置き、「地域再生」を訴えるこ まめな集会、街頭演説を精力的にこなし、逆風と真正面から闘っている。

 幸福実現の塚本氏は、駅前や商店街などで訴えている。【牧正】

 ◆6区
 ◇亀井氏、各層に支持拡大

  国民新の亀井氏は、過去4回議席を争い地盤を2分してきた民主の佐藤公治参院議員の支援も受けて優勢に立つ。旧来の支持層と民主の支持層に加え各層に支持 を広げる。党支持層別では国民新を固め、自民の5割近く、民主の約8割に浸透。公明の約3割にも支持を広げ、無党派層は約4割が支持している。年代別では 各年代で3割以上に浸透、特に40代以上では過半数の支持を集めた。男女別では男性の約7割、女性の約5割を固めた。

 初めて国政選挙に 挑む自民の小島氏は、自民支持層で約4割、公明支持層で約4割の支持にとどまり、支援組織の引き締めと公明票の上積みを図る。20代で約3割、30代、 40代で約2割の支持を受け、若い世代の支持が広がりつつある。無党派層の支持拡大を求めて、街頭演説で知名度の向上を目指す。

 共産の花岡氏は、党支持層をほぼ固めた。増税反対や平和憲法堅持の姿勢で支持拡大を目指す。幸福実現の胡本氏は浸透を図る。【黒岩揺光】

 ◆7区
 ◇和田氏が一歩リード

  小選挙区での初勝利を狙う民主の和田氏が一歩リードする。民主支持層の8割近く、無党派層の3割強を固める。また、30代以上の各年代で約4割に浸透し、 幅広い年代でまんべんなく支持を集める。最も重視する争点として「年金・医療・介護」と答えた人の4割強が支持。男性の支持は5割近くを占め、女性の各世 代で3割前後の支持を集めた。

 伯父、宮沢喜一元首相の地盤を引き継ぎ、過去3回の選挙を制した自民の宮沢氏は、自民支持層の約7割、公 明支持層の約6割を固め、さらに上積みを図る。年代別では、50代と70代以上を除く各年代で約3割の支持を集めた。また、最も重視する争点として「景気 対策」を挙げた人の約4割の支持を得た。

 幸福実現の植松氏は支持拡大に励む。

 支持政党なし層が3割近く、投票先を決めていない人が4割おり、和田、宮沢の両陣営とも取り込みに力を入れる。【前本麻有、柳沢和寿】
 ◇民主支持、21ポイント増33%に 自民は11ポイント減の21%

 05年の前回選に比べて自民支持は11ポイント減の21%となった。一方、民主支持は前回選より21ポイント増やして33%となり、07年の参院選の35%に迫る勢い。また、前回選で42%だった無党派層は27%となった。無党派層が民主支持に流れている模様だ。

 公明は、前回と同じ5%、共産も2%を維持。社民は前回選比1ポイント減の1%、国民新は同1ポイント増で2%だった。

 年代別でみると、20~40代では、無党派層が3割強~約4割を占めトップ。民主支持が続いた。50代~70代以上では民主支持が最多で、中でも、50代は自民が19%に対し民主が33%、60代では自民が24%で民主は43%と、自民離れが目立った。

 また、最も重視する争点を「年金・医療・介護」や「子育て・教育」「地方分権」などとした人たちは、民主支持が自民支持を圧倒する傾向にあり、「景気対策」や「外交・安保」とした人では、自民支持が民主支持を数ポイント上回った。【加藤小夜】

毎日新聞 2009年8月22日 地方版

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・山口
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010232000c.html

 ◇高村、河村、安倍氏が優位

 1区は高村氏が優位な戦い。自民支持層をほぼ固め、公明支持層の約8割をまとめた。無党派層の約4割の支持を集めている。高邑氏は民主支持層の約8割を固めたが、無党派層が2割にとどまる。

 08年補選の再戦となった2区は、民主の平岡氏が優勢。民主支持層の約8割を固め、無党派層にも浸透。各年代から幅広い支持を得ている。山本氏は自民、公明各支持層の過半を固めたが、無党派は約1割の支持にとどまっている。

 3区は河村氏が一歩リード。自民、公明支持層のそれぞれ9割を固めた。前回に続く挑戦の三浦氏は、民主支持層の約8割、無党派層の半数を固めているが、60代以上への浸透が課題となっている。

 4区は安倍氏が元首相の知名度で安定した戦い。戸倉氏は個人演説会の開催などで追い上げを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・徳島
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010209000c.html
 ◇仁木氏と後藤田氏、伯仲--3区

 1区は高い知名度を誇る仙谷氏を岡本氏が追う展開。仙谷氏は無党派層の支持を広げ、保守層の一部にも食い込む。比例当選しかない岡本氏は自民や公明支持層を固めつつ、追い上げに懸命。
 ◇高井氏が優勢

 2区は小選挙区初勝利を狙う高井氏が民主支持層をほぼ固め、優勢。選挙区候補を出さなかった共産支持層などにも浸透を図る。05年の衆院選で保守分裂の激戦を制した山口氏は今回、自民支持層を一枚岩にできるかが課題。公明票の上積みも期待される。

 3区も民主に追い風。過去2回の衆院選では苦汁をなめてきた仁木氏と、自民執行部に批判的な姿勢を示してきた後藤田氏が激しく競り合う。無党派層でも仁木氏と後藤田氏が人気を二分する。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

<香川県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・香川
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/news/20090822ddm010010210000c.html

 ◇玉木氏に幅広い支持--2区

 1区は、小川氏を平井氏が追う展開。小川氏は、民主への風を背景に、若年層を中心に支持を広げる。平井氏は、後援会や企業を中心に支持基盤の引き締めを図っているが、無党派層への支持拡大が鍵。河村氏は票の上積みを目指す。

 2区は、玉木氏が幅広い年代から支持を集めており、自民支持層へも食い込む。木村氏は組織選挙を展開し、追い込みをかける。若年層への浸透が課題だ。

 3区は態度を決めていない人が多いが、大野氏が厚い保守地盤を背景に一歩リードしている。追う米田氏は、推薦を受ける民主支持層を十分に取り込めていない。真鍋氏は民主支持層に加え、無党派・保守層での上積みも狙う。近石氏は共産支持層以外にも浸透を図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・愛媛
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010211000c.html

 ◇永江氏、塩崎氏をリード--1区

 1区は元民放アナウンサーの永江氏が幅広い年代の支持を集めてリードしている。民主支持層を固めて、自民、公明支持層の一部にも食い込んでいる。元官房長官の塩崎氏は、危機感を募らせ組織をまとめた。無党派層の動向が、カギを握る。田中氏は巻き返しを図る。

 2区は厚い支持基盤を持つ村上氏が優位。岡平氏は社民支持層の7割をまとめたが、推薦を受けた民主の支持層の支持は6割にとどまる。公示直前に出馬表明した楠橋氏は支持拡大を狙う。

 3区は白石洋一氏が優勢。民主支持層の8割を固めており、候補を擁立しない共産の支持層も4割が支持している。白石徹氏は自民、公明支持層をまとめているが、無党派層の支持が1割台にとどまっている。

 4区は高橋氏を当選5回の山本氏が追う展開。高橋氏は07年12月から街頭演説を重ね、無党派層にも浸透。山本氏は自民、公明支持層を固めたが、無党派層からの支持が低い。桜内氏は自民、民主支持層への食い込みを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選:情勢調査(その1) 「保守王国」揺れ動く /愛媛
http://mainichi.jp/area/ehime/news/20090822ddlk38010338000c.html
 ◇民主が支持広げる--1、3、4区

  毎日新聞社は19~21日、衆院選の特別世論調査を全国で実施し、松山支局などの取材も総合して県内各選挙区の情勢を分析した。小選挙区比例代表並立制導 入の96年以降、4選挙区の議席を自民が独占してきたが、「保守王国」を支えてきた強固な地盤が揺れ動いている状況が浮かび上がった。「政権選択」を最大 の焦点に、1、3、4区では民主候補を自民候補が追う展開となっている。ただ、各選挙区とも3、4割の有権者がまだ投票先を決めておらず、終盤の情勢次第 で変動も予想される。

 ◆1区
 ◇永江氏リード、追う塩崎氏

 元民放アナウンサーで抜群の知名度を誇る永江氏が「政権交代」を前面に掲げ、塩崎氏をリードしている。塩崎氏はこれまでになく街頭演説や集会などを重ね、政策の持論や実績を訴えて追い上げる。田中氏は巻き返しを図る。

 永江氏は性別を問わず幅広い年代で支持を広げている。民主支持層の8割、無党派層の2割強から支持を獲得。自民支持層の一部にも食い込む。最も重視する争点を「年金・医療・介護」と回答した層の5割強が支持している。

  塩崎氏は自民支持層の7割強を固め、選挙協力を進める公明党の支持層からも支持を集めている。無党派層の2割強も支持する。最も重視する争点を「景気対 策」とする層の5割が支持している。比例代表と重複立候補の田中氏は党の政策の浸透を図り、谷村氏、郡氏は知名度アップを目指す。【柳楽未来】

 ◆2区
 ◇実績訴え村上氏先行

 村上氏が保守層に、こまめに実績をアピールして優位に戦いを進める。民主、国民新両党からの推薦も得て「政権交代」を訴える岡平氏は、民主支持層や無党派層を中心に浸透を図る。「反自民」を掲げる楠橋氏は民主支持層の取り込みを狙い、両氏を追う。

 財政、教育、外交の分野での実績を、公示前から有権者に訴えた村上氏は幅広い年代から支持を集め、自民支持層を手堅くまとめる。また、民主支持層からも約2割の支持を集めている。

 岡平氏は、男性の4割近くの支持を得て、争点として「政権交代を重視する」層の支持を集めた。選挙区をくまなく回り、支持を訴える。

 楠橋氏は自民と民主の支持層の一部から支持を得ている。森田氏は知名度アップを目指す。【津島史人】

 ◆3区
 ◇白石洋氏が優位に 白石徹氏、追い上げ

 白石洋一氏が民主支持層の8割以上を固め、共産支持層や無党派層に食い込み、白石徹氏に対して優位に戦いを進める。

 白石洋一氏は全世代に幅広く浸透し、特に30代と50代では過半数の支持を集めている。争点として「政権交代」や「行政改革」をそれぞれ重視する層の6割以上から支持を集める。また、「年金・医療・介護」を重視する層の4割からも支持を得ている。

  白石徹氏は、自民支持層の8割以上を固めているが、無党派層の取り込みが1割にとどまっている。争点として、「外交・安保」を重視する層からは3割以上の 支持を集め、「景気対策」を重視する層の3割にも浸透している。年代別では、40代と60代で約3割の支持を得ている。

 宮脇氏は、国防と経済問題を訴え、浸透を図る。【高谷均】

 ◆4区
 ◇高橋氏に追い風 山本、桜内2氏追う

 民主への追い風を受けた高橋氏がリードし、当選5回の山本氏と桜内氏が追う展開となっている。

 高橋氏は民主支持層の約6割を固め無党派層の2割に支持を広げる。年齢別では30代と50代の支持が高い。最も重視する争点に「年金・医療・介護」を挙げた人の4分の1から支持を得ている。

 山本氏は自民支持層の6割を固め、無党派層の一部も取り込む。40代の支持が高い。争点別では「景気対策」を挙げた人の3割以上から支持を得ている。

 桜内氏は、推薦を受けたみんなの党支持層の他、自民、民主支持層に食い込み、無党派層の一部も取り込む。年齢別では60代の支持が目立つ。露口氏は支持拡大を図る。【古谷秀綱】

 ◆無党派層の動き
 ◇全体の2割強 当落のカギ握る

 「支持政党なし」と回答したいわゆる無党派層は全体の2割強。うち6割が小選挙区の投票先を「まだ決めていない」としており、当落を左右する可能性がある存在だ。

 9割が投票に「必ず行く」「たぶん行く」と答え、選挙への関心は高い。最も重視する争点として「景気対策」が多く、「年金・医療・介護」、「子育て・教育」が続いている。

 比例代表の投票先では3割が民主、1割強が自民と回答した。ただし、「どちらに政権担当能力があるか」との問いの回答は、自民が35%、民主が26%だった。【柳楽未来】


選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・高知
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010212000c.html
 ◇橋本氏と福井氏、競り合い--1区

  1区は前知事の橋本氏と福井氏が競り合い、田村氏が追い上げる。橋本氏は無党派層を取り込み、民主支持層にも手を伸ばす。福井氏は自民支持層の7割、公明 支持層の7割を固め、引き締めが順調。田村氏は民主支持層の5割を確保し、さらなる掘り起こしを狙う。春名氏は共産支持層の9割を固めた。

 2区は中谷氏が先行し、楠本氏が追う。中谷氏は自民支持層の9割を固め、無党派層に食い込む。楠本氏は民主支持層の6割に浸透、さらに支持拡大を狙う。山中氏は共産支持層をほぼ固めた。
 ◇中山、山本両氏並ぶ

 3区は再挑戦の中山氏と山本氏が互角の戦い。中山氏は民主支持層の7割を固め、無党派層の4割に浸透。山本氏は自民支持層の7割を固めた。村上氏は支持固めを図る。
毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・福岡
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010235000c.html
 ◇稲富氏、優位な戦い--2区

 1区は松本氏が一歩先行する。労組などの厚い地盤を背景に、民主支持層の7割を固め、無党派や共産支持層の取り込みを図る。遠藤氏は自民支持層の6割、公明支持層の6割を固めたが無党派層に浸透できていない。

 2区は稲富氏が優位な戦い。世代や性別を問わず幅広く浸透し、民主支持層の7割、無党派層の3割を固めた。山崎氏は自民支持層の5割弱にしか浸透できていない。後援会や地方議員をフル稼働させ、公明とも連携し追い上げを図る。

 3区は藤田氏が安定した戦い。都市部を中心に支持を広げ、民主支持層の9割を固めた。追う太田氏は自民支持層の6割、公明支持層の8割を固め、懸命に追い上げを図る。

 4区は古賀氏が先行している。連合系労組などの推薦を背景に民主支持層の8割強を固め、社民支持層にも食い込む。渡辺氏は自民支持層の9割弱を固め、公明支持層の6割にも浸透し追い上げに懸命だ。

 5区は楠田氏が優位な戦い。民主支持層の8割を固め、年代別でも幅広い支持で優位に。自民の原田氏は自民・公明支持層の約半数にとどまり、支持基盤固めを急ぐ。

 6区は古賀氏と鳩山氏が互角の戦い。古賀氏は民主支持層の約6割を固め、自民支持層の2割近くに食い込んでいる。鳩山氏も自民支持層の6割、公明支持層の8割を固め、民主支持層の2割にも浸透しており、最後までもつれそうだ。

 ◇野田氏優位、古賀氏猛追--7区

 7区は、やや優勢の野田氏を古賀氏が追う。野田氏は民主支持層の約7割、無党派層の3割を固めたほか、自民支持層の2割弱にも食い込んでいる。古賀氏が固めた自民支持層はまだ6割弱にとどまっており、陣営は選挙区全体に広げた後援会組織の引き締めに懸命だ。

 8区は、麻生氏が幅広い支持を集め優位な戦いを進める。党と公明支持層の9割近くを固め、民主支持層の一部にも食い込む。民主の山本氏は連合が支援するが、民主支持層の6割にしか浸透できておらず、社民、共産支持層と無党派層への支持拡大を図る。

 9区は、緒方氏が三原氏より一歩先行。緒方氏は民主支持層の8割弱、無党派層の3割弱を固め、20~30代と50~60代の支持で三原氏をしのぐ。三原氏は公明と密接に連携し、自民と公明支持層のそれぞれ7割弱をまとめたが、無党派層は1割強にとどまっている。

 10区は城井氏が先行。民主支持層の8割と無党派層の4割を固め、年代別でもまんべんなく優位に立つ。西川氏は自民支持層の7割、公明支持層の6割をまとめ、自公両党の支持層の引き締めで巻き返しを図る。

 11区は武田氏が優位な戦い。公明支持層の8割強、無党派層の4割強に浸透しているが、比例に回った山本幸三氏との公認争いの影響からか自民支持層は6割弱しかまとめきれていない。山口氏は選挙協力を受ける民主支持層の約4割にしか浸透できておらず、組織固めを図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選ふくおか:11選挙区の情勢分析(その1) /福岡
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/40/news/20090822ddlk40010236000c.html
 ◆毎日新聞総合調査から
 ◇民主、8選挙区前後で優位

 県内11選挙区に38人が立候補した今回の衆院選。毎日新聞は19~21日に実施した世論調査に独自の取材結果を加えて情勢を探った。

  民主は8選挙区前後で優位に立つ勢いを見せ、更に1選挙区で自民と激しく競り合っている。前回は「小泉旋風」の影響で、1区以外ではすべて自民もしくは自 民系候補に議席を奪われる惨敗だった民主。「政権選択」が最大の争点となった今回、追い風の強さが際立つ結果になっている。対する自民が優勢なのは8、 11区のみ。6区でも民主と拮抗(きっこう)しており、圧勝だった前回から一転して、苦戦ぶりが浮き彫りになった。共産、社民、幸福は、支持拡大に懸命 だ。ただし、各区とも3~5割程度の人が「誰に投票するか決めていない」か「無回答」と答えており、残り1週間で情勢が変化する可能性もある。【斎藤良 太】

 ◆1区
 ◇地盤固く松本氏優位

宮崎道秀 51 諸新
内田裕  53 共新
遠藤宣彦 46 自前
松本龍  58 民前

 松本氏が強固な地盤を生かして優位な戦いを進めている。

 松本氏は建設業や労組などの厚い支持基盤が強みで、民主支持層の7割を固めた。今回は組織の引き締めだけでなく「政権交代」への追い風も生かす戦略で、他政党や無党派層にも支持を広げてる。

  一方の遠藤氏は前回は落下傘候補として戦ったが、ミニ集会や地域行事への出席などで地元への浸透を図ってきたほか、初めて公明と合同集会を開いた。自民、 公明両支持層の6割弱の支持を得ているが、無党派層への浸透が弱い。「若さ」「新鮮さ」をアピールし、支持拡大を図る。

 内田氏は「消費税反対」「核廃絶」を訴え支持拡大を狙う。宮崎氏は街頭を中心に支援を訴えている。【河津啓介】

 ◆2区
 ◇追い風に乗る稲富氏

佐竹秀夫 55 諸新
山崎拓  72 自前
稲富修二 39 民新
小林解子 29 共新

 13選を狙うベテラン、山崎氏に挑んだ新人、稲富氏が優勢な選挙戦を展開している。

  約2年前に2区候補に内定した稲富氏は、地道な活動や民主の追い風にも乗って、幅広い層から支持を集めている。街頭演説など草の根選挙が中心だが、年代別 の30代以上で他の候補者を上回る支持を集めている。政党では民主支持層の7割を固める一方、無党派層の約3割、共産支持層の約3割にも浸透。職種別では 経営者・管理職で5割強の支持を集める。

 前回の郵政選挙で民主候補に圧勝した山崎氏。今回は約400の企業・団体から推薦を受け、系列 の地方議員がフル回転する。公明の推薦も受けて組織戦を展開するが、自民の支持層への浸透は4割強にとどまっている。女性の支持も低迷しており、20日に 女性向けの大集会を開くなど、追い上げに懸命だ。

 小林氏は、街頭活動で、建設的野党としての共産の存在意義を強調。佐竹氏は憲法9条改正を訴える。【川名壮志】

 ◆3区
 ◇藤田氏、太田氏に先行

藤田一枝 60 民元
吉冨安彦 49 諸新
川原康裕 27 共新
太田誠一 63 自前

 返り咲きを狙う藤田氏が民主支持層の9割を固め、9選を目指す太田氏を一歩リードしている。

  藤田氏は前回の落選後、地下鉄の各駅前や企業前での辻立ち、ミニ集会を地道に重ね、都市部を中心に支持を広げている。支援労組や後援会も活発に動き、これ まで太田氏の牙城とされた農村部にもじわじわと浸透し、支持はほぼ互角となっている。また、今回注目される「政権交代」を最も重要な争点と答えた人の6割 弱が藤田氏を支持。無党派層の支持も太田氏を上回っている。

 太田氏は自民支持層の6割を固め、藤田氏を猛追している。比例票とのバー ターを条件にした公明の推薦も4度目で、協力関係も円滑。公明支持層の8割に浸透している。旧来の地盤である糸島地区の農村部でも、校区単位で集会を開く など、支持固めに懸命。年代別では70代以上で藤田氏を上回っている。

 川原氏は「若者の雇用問題解決」を掲げ、二大政党に埋没しない戦いを目指し、党勢拡大を図る。吉冨氏は幹線道路や鉄道沿線での辻立ちを重ね知名度アップを狙う。【鈴木美穂】

 ◆4区
 ◇古賀氏を渡辺氏追う

鈴木幸治 28 諸新
渡辺具能 68 自前
古賀敬章 56 民元

 古賀氏が先行し、渡辺氏が懸命に追い上げる展開。

 古賀氏は連合系労組や部落解放同盟などの支援を軸に、民主支持層の8割強を固めている。自主投票の共産支持層の5割を押さえた他、初の推薦を得た国民新の支持層にも深く浸透。自民支持層の一部と無党派層の4割弱に食い込んでおり、票の上積みを目指す。

 渡辺氏は農政連や企業など350を超す団体の推薦を受け、自民支持層の9割弱を固めた。2度目の推薦を受けた公明支持層の6割をまとめ、民主支持層の1割弱に浸透。陣営は「総力戦 足を運んで回る選挙」を合言葉に無党派層の取り込みを図っている

 鈴木氏は若さを前面に押し出し、街頭演説などで支持を訴える。【中原剛】

 ◆5区
 ◇楠田氏が優位な戦い

楠田大蔵 34 民前
原田義昭 64 自前
鵤卓徳  49 諸新

  楠田氏が優位な戦いを進め、原田氏が追う展開となった。楠田氏は連合や特定郵便局などの支援を受け、民主支持層の8割を固めた。無党派層や、自民・公明支 持層の一部にも浸透。「政権交代」を重視する層の9割の支持を集めている。陣営は、追い風ムードの上滑りを警戒、引き締めを図っている。

  原田氏は、商工団体や医師の政治団体など423団体の推薦を取り付け、伝統的な自民支持団体の底固めと、公明との連携を図る。「外交・安保」を重視する層 の8割、「景気対策」重視の3割の支持を得ているが、自民、公明支持層では6~5割の支持にとどまっており、懸命に巻き返しを図っている。

 鵤氏は遊説で国防充実などを訴えている。【扇沢秀明】

 ◆6区
 ◇古賀、鳩山両氏横一線

鳩山邦夫 60 自前
古賀一成 62 民前
佐藤浩  46 諸新

 2度目の東大同級生対決は、古賀氏と鳩山氏が横一線で激しく競り合っている。

  「地元生まれ、地元育ち」を強調する古賀氏は、連合など労組の支援を受ける。推薦を受けた企業・団体は約600。広い人脈から約40の後援会を組織し、ミ ニ集会を重ねた。民主支持層の6割、自民支持層の2割近くを固めた。50、60代男性の支持が厚く、郡部で支持も固い。

 鳩山氏は法相、 総務相を歴任したのに加え「かんぽの宿」問題で抜群の知名度を誇り、幅広い年代の支持を集める。特に女性と経営者の支持が厚い。地元政財界などの支援を受 け、推薦企業・団体は農政連など約1200に上る。選挙区内隅々に後援会を組織。自民逆風の中でも「党内からたたき直す」と批判を繰り返し、自民支持層の 6割強を固め、民主支持層の2割にも食い込んでいる。公明との連携も堅調だ。

 投票先を決めていない人が4割に上り、各陣営とも無党派層の取り込み具合がカギになりそうだ。

 佐藤氏は政策を訴え、支持を呼び掛ける。【平野美紀】

 ◆7区
 ◇野田氏がややリード

野田国義 51 民新
古賀誠  69 自前

 野田氏がややリードし、古賀氏が猛追している。

  野田氏は、民主支持層の約7割を固めた。自民への逆風を背景に自民支持層にも食い込み、無党派層にも支持を広げている。年代別では50、60代の支持を伸 ばしている。かつて市長を務めていた八女市を中心に地盤を固め、大票田の大牟田市や柳川市への浸透を図る。また、社民との共闘に加え、国民新党と連合の推 薦を受け、支持拡大を目指している。

 古賀氏は9選で積み重ねた実績を強調。400を超す企業・団体の推薦・支持を軸に組織選挙を展開す る。しかし、自民支持層へは6割程度の浸透にとどまり、逆風が影響しているとみられる。公明支持層には広く食い込んでいる。無党派層を取り込もうと、小学 校区ごとに設立した後援会をフル稼働し、激しく追い上げている。

 ただ、投票する候補者を決めていないとする有権者が約4割と多く、情勢はまだ不透明で、競り合いが続いている。【井上秀人】

 ◆8区
 ◇麻生氏、安定した戦い

大塚祐子 46 諸新
麻生太郎 68 自前
山本剛正 37 民新

  麻生氏が抜群の知名度で安定した戦い。年代別では40代以上を軸に、職業別でも農林漁業者や主婦らを中心に、満遍なく支持を集める。自民、公明両支持層の 9割前後を固め、野党支持層にも食い込む。ただ、逆風下で楽観ムードはなく、今月6日に首相就任後初めて地元入りして引き締めた。長男(24)らが回って 支持固めを図る。

 山本氏は労働組合などが中心となって運動を進めるが、民主支持層への浸透が6割強にとどまるなどもう一歩。街頭演説やミニ集会を繰り返し知名度アップを図る。無党派層への浸透では麻生氏と互角で、社民、共産両支持層の取り込みなど支持拡大に懸命だ。

 大塚氏は消費税全廃による景気回復を掲げ、党勢拡大に挑む。【伊藤奈々恵】

 ◆9区
 ◇緒方氏を三原氏追走

青木信恭  67 共新
緒方林太郎 36 民新
三原朝彦  62 自前
八野知子  38 諸新

 民主への追い風を受けて緒方氏が抜け出し、組織力を生かす三原氏が追走している。

  緒方氏は北橋健治・元衆院議員(現北九州市長)の後継者。しかし、新日鉄労使の支援を核にした北橋氏の選挙手法と一線を画し、街頭活動で既存の政治に飽き 足らない層への取り込みを図ってきた。これまでに民主支持層の8割弱、無党派層の3割弱を固めた。20~30代と、50~60代の支持でも三原氏をしの ぐ。

 三原氏は03年衆院選で確立した、自公両党の密接な連携で対抗する。自民・公明支持層のそれぞれ7割弱をまとめた。年代別では、 40代と70代以上で緒方氏を上回るが、無党派層は1割強の支持にとどまっている。隣接区の麻生太郎首相の威光を背に、企業・団体への働き掛けを強化。地 域ごとに集会を開き、引き締めに懸命だ。

 青木氏は立候補表明が昨年秋だったことを受け、共産支持層への知名度アップを急ぐ。八野氏は党の政策を訴えている。【平元英治】

 ◆10区
 ◇城井氏を西川氏追う

城井崇  36 民元
篠田清  61 共新
川上憲信 49 諸新
西川京子 63 自前

 城井氏が先行、西川氏が猛追、という展開になった。

  城井氏は落選中に地域回りを徹底し、個人後援会を整えた。民主系労組だけでなく、前回同じ10区で争った自見庄三郎・国民新党参院議員や社民とも連携す る。これまでに民主支持層の8割強、無党派層の4割を固めた。国民新、社民の支持層もほぼすべて固めた。年代別、性別でも西川氏をしのいでいる。陣営は、 門司区や小倉南区ではある程度浸透できたものの、無党派層が多い小倉北区では不十分と判断。更なる支持拡大に向け、働き掛けを強める方針だ。

  05年衆院選で「刺客」として立った西川氏は麻生太郎首相との親密な関係をアピール。医師や薬剤師の政治団体、地元財界などをてこに選挙戦を進める。自民 支持層の7割、公明支持層の6割を固めた。ただ、前回選での当選を後押しした無党派層の反応は鈍い。このため自民、公明の地方議員と共に自公支持層への働 き掛けを更に強め、太田昭宏公明代表の来援も検討中だ。

 篠田氏は共産支持層の6割強を固めた。川上氏は党の政策浸透に懸命だ。【平元英治】

 ◆11区
 ◇武田氏に幅広い支持

山下登美子 55 共新
武田良太  41 自前
山口はるな 33 社新
小迫日出典 41 諸新

  武田氏が各年代、各職種に幅広く支持を広げ安定した戦い。公明支持層の8割強、無党派層の4割強に浸透する。ただ、比例に回った山本幸三氏との公認調整難 航のためか、自民支持層の3割弱が態度を明らかにしていない。陣営は山本氏の後援会に接触し「山本票の非自民への流出を止めたい」としている。

 山口氏は社民支持層の7割弱を固めたが、推薦を得た民主の支持層の4割強にしか浸透できていない。武田氏に先行されている無党派層の支持獲得もカギだ。ただ、福島瑞穂党首や民主の小沢一郎代表代行の来援で知名度を上げつつあり、追い上げを図っている。

 山下氏は比例票上積みにも力を入れる。

 小迫氏は党の政策を有権者に訴えている。【降旗英峰】

〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2009年8月22日 地方版


<佐賀県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・佐賀
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010236000c.html
 ◇保利氏を2氏が追う--3区

 1区は知名度に勝る原口氏が、男女ともほぼ全世代に浸透し、優位な戦い。原口氏を懸命に追う福岡氏は自民、公明支持層のそれぞれ8割を固めたが、無党派層は2割しか固められていない。

 2区は、大串氏を今村氏が追う展開。前回選挙で今村氏に敗れ、比例で復活した大串氏はこの4年間、こまめに地元を回り広く浸透。無党派層の4割を固め、共産支持層も取り込む。今村氏は公明支持層の6割、無党派層の3割を押さえ、巻き返しを図る。

 3区は、リードする保利氏を柳瀬、広津両氏が追う展開。保利氏は自民支持層の8割をまとめたほか、無党派層の4割、民主支持層の2割にも浸透している。柳瀬氏は選挙協力を進める民主支持層の3割しか浸透できていない。広津氏は民主、社民支持層の取り込みも図る。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<長崎県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・長崎
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010237000c.html
 ◇福田氏追う久間氏--2区

 1区は、出身労組を核に連合の支援を得た高木氏が民主支持層の9割、無党派層の4割以上を固め、安定した戦いを進める。冨岡氏は自民支持層の8割、公明支持層の6割を固めたが、無党派層には浸透できていない。

 2区は、福田氏がリード。民主支持層に加え、薬害C型肝炎訴訟原告としての知名度もあり、自民支持層などからも支持を集める。久間氏は自民支持層の8割、公明支持層の6割を固め巻き返しを図る。

 3区は、過去3回連続で比例復活当選した山田正彦氏が優位な戦い。民主支持層の9割を固めている。谷川氏は自民支持層の7割強を固めたが、公明支持層は3割にとどまる。

 4区は、宮島氏が民主支持層の8割以上を固めて先行。選挙協力を進める社民の支援を受けて社民支持層の6割を固めたほか、無党派層の3割に浸透している。追う北村氏は自民支持層の8割、公明支持層の7割を固めた。年代別では70代以上からの支持が高い。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<熊本県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・熊本
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010238000c.html

 ◇福嶋氏、林田氏に先行--2区

 民主が前職のいる1区だけでなく、新人を擁立した2、3区でも優位な戦いを進める。民主が候補を擁立せず、国民新や社民の新人を支援する4、5区は自民が先行するか競り合っている。

 1区は松野氏が堅実な戦いで木原氏をリード。民主支持層を8割以上固め、自民支持層にも浸透している。

 2区は福嶋氏が都市部で幅広く浸透。無党派層も3割弱を固めた。林田氏は自民支持層の5割にとどまり、自民支持率が低下しているため先行を許している。

 3区は後藤氏を坂本氏、三浦氏が追う展開。各年代の男性から幅広く支持を受ける後藤氏に対し、坂本氏は30~40代の男性の支持が薄い。後藤氏と三浦氏にはそれぞれ自民支持層の1割前後が流れている。

 4区は園田氏が松永氏らに先行している。自民支持層の8割をまとめ、民主支持層にも食い込んでいる。松永氏は共闘関係にある民主支持層を5割強しか固め切れていない。

 5区は、金子氏と中島氏が激しく競り合う。金子氏は自民支持層の8割以上をまとめ、町村部で強さを見せている。中島氏は都市部では金子氏を上回る支持を集めている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊

2009衆院選くまもと:小選挙区の情勢 毎日新聞総合調査から(その1) /熊本
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090822-00000247-mailo-l43
8月22日17時1分配信 毎日新聞
 ◇民主、1~3区で優位 自民4区安定、5区は社民猛追
  毎日新聞社は、「政権選択」が最大の焦点となっている衆院選について特別世論調査を19~21日に実施した。その結果に取材内容を加え情勢を分析した。県 内の小選挙区で民主は候補を立てた1~3区でいずれも自民前職に優位な戦いを進めている。自民は4区で国民新の新人を相手に安定した強さを見せているもの の、5区は社民新人の急追を受けている。民主、社民、国民新の共闘で、保守地盤の厚い熊本でも自民が全般的に厳しい戦いを強いられている。ただ、投票する 候補者を決めていない人が4割以上おり、情勢は流動する可能性もある。
 ◇1区
 ◆立候補者
松野頼久 48 民前(3)=[社][国]
守田隆志 59 諸新
木原稔  40 自前(1)
上野哲夫 55 共新
 松野氏が安定した戦いをしている。連合熊本や後援会が活発に動き、今回初めて県医師連盟の推薦を受けるなど自民の有力支持組織にも浸透し、各年代で幅広く支持を集めている。
 木原氏は、自民支持層を3割強しかまとめきれていない。ただ、推薦を受けていない公明支持層からは6割の支持があり、外交・安保を争点として重視している有権者からの支持が高い。
 上野氏は共産支持層以外への広がりがみられない。【笠井光俊】
 ◇2区
 ◆立候補者
馬郡賢一  45 諸新
福嶋健一郎 43 民新=[社][国]
林田彪   65 自前(4)=[公]
 全国的な民主への追い風を受け、福嶋氏が自民の林田氏をリードしている。
 福嶋氏は民主支持層の7割超を固め、国民新党や社民の支持も受けている。年金・医療・介護を重視する60、70代で林田氏を上回る支持を集めている。辻(つじ)立ちなど街頭宣伝で知名度アップを図っており、市部で3割超、町村部で5割の支持を得た。
  林田氏は、農協などを中心に基幹産業である農林漁業の組織固めをしており、自民支持層の5割、連立を組む公明支持層の6割を固めた。男女別では、男性から の支持は福嶋氏に大きく水をあけられているが、女性は支持を二分している。熊本市部では、比例の野田毅氏の後援会や地元議員らと共に支持拡大を図ってい る。【結城かほる】
 ◇3区
 ◆立候補者
坂本哲志 58 自前(2)=[公]
三浦一水 55 無新
後藤英友 42 民新 =[社][国]
松井栄治 43 諸新
 後藤氏が優位な戦い。民主支持層の7割を固め、自民支持層の一部からも支持されている。無党派層の3割に浸透し、男女ともに20~50代からの支持が他候補を上回っている。市街地での辻立ちを増やしてさらに知名度アップを図る。
 初の党公認で戦う坂本氏は、自民系団体や県議、首長らの支援を受けるが、自民支持層の支持が6割にとどまっている。公明支持層は8割を固めている。無所属時代からの強固な後援会を持つが、無党派層への浸透は2割程度。
 元副農相の三浦氏は一部農協の支援を背景に農家を中心に支持を受けているが、自民や無党派層への浸透は1割前後で「受け皿」になり得ていない様子だ。【和田大典】
 ◇4区
 ◆立候補者
園田博之 67 自前(7)=[公]
河野一郎 49 諸新
松永真一 50 国新=[民][社]
 園田氏が厚い地盤を背景に安定した戦いを進めている。自民支持層の8割、公明の7割強を固めたほか、民主支持層の3割弱にも支持を広げている。政権選択よりも地域浮揚に訴えの力点を置いたことが奏功しているとみられる。
 松永氏は推薦を受けた民主、社民の支持層のほか、共産支持層からも支持されている。一方、無党派層は園田氏に大きく水をあけられている。【西貴晴】
 ◇5区
 ◆立候補者
中島隆利 66 社新=[民][国]
金子恭之 48 自前(3)=[公]
南政宏  39 諸新
長友清冨 59 諸新
  金子氏を中島氏が猛追している。金子氏は自民支持層の8割を押さえ無党派層の4割に浸透、郡部で優位に立つ。最も重視する争点を「年金・医療・介護」とす る人の5割近くの支持も得ている。年代別の支持は20、50、60代で中島氏を上回っているが、30、40、70代は互角の支持となっている。
 中島氏は元八代市長の知名度を生かし、市部で一歩リードしている。推薦を受ける民主支持層の6割が支持している。【高橋克哉】
 ◆政権担当能力
 ◇「首相にはどちらもふさわしくない」43%--政権能力は自民、民主きっ抗
 自民・麻生太郎首相と民主・鳩山由紀夫代表のどちらが首相にふさわしいかでは、鳩山代表が30%と麻生首相の15%を大きく上回った。ただ「どちらもふさわしくない」が43%と最も多く、無党派層の6割以上、自民や公明支持層でも4割前後が選んだ。
 自民と民主どちらが政権担当能力があるかは、自民35%、民主37%ときっ抗し、50代では自民が上回った。支持政党別でも民主と協調する国民新支持層の4割が自民を選び、無党派や共産支持層でも自民が上回った。
 争点別では景気対策や外交・安保を重視する人は自民、政権交代や子育て・教育を重視する人は民主と分かれた。年金・医療・介護では差がつかなかった。【結城かほる】
 ◆投票に行くか
 ◇「必ず行く」75%
  投票に「必ず行く」と答えたのは全体の75%。「たぶん行く」と合わせると92%に上り、有権者の関心の高さを示している。男女別では男性の80%が「必 ず行く」と答え、女性の71%よりやや多い。年代別では50~60代の8割以上が「必ず行く」と答え、20~40代の65~69%を上回っている。
 「必ず行く」と答えた人のうち、小選挙区の投票先を「決めている」「だいたい決めている」は59%で、38%はまだ決めていない。

8月22日朝刊



<大分県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・大分
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010239000c.html

 ◇重野氏が優位に--2区

 1区は吉良氏が、2期務めた知名度も生かし安定した戦いを進めている。民主、社民支持層をほぼ固めたほか、自公支持層にも2割程度食い込む。中高年の女性の幅広い支持も集める。穴見氏は、自民支持層の約6割を固めたが、公明支持層は約4割しか固め切れていない。

 2区は重野氏が優位な戦い。社民と民主支持層のそれぞれ8~9割を固めたほか、共産支持層にも浸透している。衛藤氏も自民支持層の7割以上を固めたが、公明支持層の6割にしか浸透できていない。

 3区は横光氏が岩屋氏をリード。民主支持層の8割、社民支持層の9割を固めたうえ、自民、公明支持層の一部にも浸透している。これまで民主が弱かった農林漁業者や主婦層にも支持を広げる。岩屋氏は支援団体の引き締めを図り、懸命に追い上げている。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊



<宮崎県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・宮崎
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010240000c.html

 ◇川村氏を中山、上杉氏追走--1区

  1区は、民主、社民、国民新の推薦を受ける川村氏が優位な戦いを進める。民主支持層の6割弱、社民支持層の8割を固め、無党派層にも浸透。男女を問わず 30代以上の年齢層で、他の候補を上回る支持を集める。自民は公認候補の擁立を断念し、ともに無所属での出馬となった中山、上杉両氏が横一線で川村氏を追 う。それぞれ自民支持層の4、3割を固め、中山氏は公明支持層の4割にも浸透している。

 2区は、道休氏と江藤氏が激しく競り合う展開。道休氏は民主支持層の7割、社民支持層の9割を固めた。江藤氏は自民支持層の8割を固めたほか、公明支持層の8割に浸透。民主支持層の2割弱にも食い込む。

 3区は古川氏が優位な戦い。自民支持層の8割、公明支持層の7割を固めたほか、民主支持層の3割強にも浸透している。松村氏は社民支持層の8割弱を固めたが、選挙協力を進めてきた民主の支持層は5割弱しか固め切れていない。




<鹿児島県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・鹿児島
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010241000c.html

 ◇打越、徳田氏が横一線--2区

 1区は、川内氏が優位な戦い。民主支持層の8割を固めた。民主への追い風を受け、無党派層にも浸透しつつある。保岡氏は農政連や医師連盟など党友好団体の組織をフル回転させ、追い上げに懸命だ。自民支持層の8割、公明支持層の6割を固めた。山口氏は支持拡大を図る。

 2区は打越氏と徳田氏が横一線。打越氏は民主支持層の7割を固めた。市部で優位に立つ。徳田氏は自民支持層の8割を固め、公明支持層にも浸透する。地盤とする奄美地区など、町村部で支持を広げている。

 3区は、松下氏が優位に立つ。推薦を得た民主支持層の6割を固めた。共産、社民支持層にも浸透する。宮路氏は自民支持層の8割、公明支持層の6割を固めた。農政連や後援会などが活発に動き、追い上げを図る。

 4区は皆吉氏と小里氏が競り合う。皆吉氏は民主支持層の8割を固めた。小里氏は自民支持層の8割を固めたが、公明支持層には伸び悩みも。

 5区はこれまで「自民王国」とされたが、網屋氏が森山氏と互角の戦い。民主支持層の8割を固め、無党派層にも支持を広げる。森山氏は自民支持層の7割を固めたが、かつてない党への逆風を受け、支持固めに懸命だ。


<沖縄県>

選挙:09衆院選 情勢調査 小選挙区・沖縄
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/archive/news/2009/08/20090822ddm010010242000c.html

 ◇玉城氏、嘉数氏に先行--3区

  1区は、民主の推薦を得た下地氏を国場氏が追う。下地氏は社民支持層の8割強、民主支持層の6割強に浸透。自民時代の強固な後援会組織がフル回転し、保守 層にも食い込む。96年以来の自民公認候補、国場氏は自民支持層の8割、公明支持層の7割を固めた。無党派層への支持拡大が鍵。外間氏は支持拡大を目指 す。

 米軍基地が多い2区は厚い革新層から支持を得る照屋氏が安定した戦い。社民支持層の9割を固め、民主、共産支持層の6割から支持を得るほか、保守層にも食い込む。安次富氏は自民支持層の7割、公明支持層の8割に浸透。組織の引き締めを図る。

 与野党とも分裂選挙となった3区は、民主支持層の7割を固め、無党派層にも支持を広げる玉城氏が優位な戦い。嘉数氏は自民、公明の支持層をまだ固め切れていない。新川氏は沖縄市など本島中部の革新層に浸透。小渡氏は北部の保守地盤での支持拡大が課題。

 事実上、自民対民主の一騎打ちとなった4区は、瑞慶覧氏が一歩リード。民主支持層の7割強を固め、社民、共産支持層にも浸透。西銘氏は自民、公明支持層のほぼ9割を固めた。無党派層への浸透を図る。





<比例・九州ブロック>

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 ■調査の方法   

 19~21日にかけ、全国300小選挙区ごとに無作為に作成した電話番号にかけるRDS法を使い、JNNと協力して実施。全国の有権者7万7858人から回答を得た。

 ■一覧の見方

  立候補者の名鑑は氏名、年齢、当選回数、政党名(小選挙区のみ。[]は比例で重複立候補)、自民党派閥、前職・元職・新人の別、推薦・支持政党名(四角囲 み)の順。政党名は自=自民党、民=民主党、公=公明党、共=共産党、社=社民党、国=国民新党、み=みんなの党、改=改革クラブ、日=新党日本、諸=諸 派、無=無所属。自民党の派閥は[町]=町村派、[津]=津島派、[古]=古賀派、[山]=山崎派、[伊]=伊吹派、[麻]=麻生派、[二]=二階派、 [高]=高村派。比例代表の名鑑は比例単独候補のみ。

毎日新聞 2009年8月22日 東京朝刊